非日常な出来事 40。 ページ8
滲む視界に白い天井。
今にもくっつきそうな重い瞼。
脳裏にあの日から焼き付いているあの女の顔。
貴「……………………夢、ね。」
ジリジリと胸が焼ける様な痛み。
少し意識がはっきりすると、疑問が1つ残った。
そういえば、ここは何処なんだろうか。
全体的に白を貴重とした部屋。
数台置かれているベッド。
ツンとする薬品の香り。
…………それに紛れる甘いお菓子の様な香りもするけれど。
まぁ。考えるに保健室、かな。
無意識に力が入る右手。
黒い影が自分の中で動くのが分かる。
保健室にはもう来たく無かったんだけとなぁ……
何て、自分にしかわからない心のしこりは残ってしまって。
『馬鹿だな…』と自分を貶す事しか出来ない自分に腹がたった。
昴side
瞳の携帯に1件の連絡が入り、俺たちは急いで保健室に向かった。
ドアを乱暴に開き、部屋へ入る。
Aは……と右往左往とすると、直ぐに見つかった。
大量の菓子を広げる机と、保健室のじじい。
そして__________
ニコニコと笑顔で次から次へと甘い物を口に運ぶAの姿だった。
数日振りに見た姿は、いつもと何も変わら無くて。
表情も 雰囲気も 動きの1つでさえも。
瞳「A!!!!」
瞳がそう呼ぶと、顔をこっちに向けて。
少し驚いた顔をして……
またふわり笑う。
貴「うあ、ひんはあ!!」
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作者名:いえい | 作成日時:2017年3月6日 0時