13.彼の為 ページ13
彼はある日を境にずっとずっと辛そうにしていた。
私から見ても分かる位に。
いつもは私が心配する隙すら与えられないのに。
それすらも手が回っていないのだろうか。
…だとしたらそれはかなり危ない。
でもどうして?
どうしていつも何かに苦しんでいるのか、私には分からなかった。
彼は人間もモンスターも敵わないほど強くて、
それまでは普通に暮らしていたはず。
それとも、私の所為なのか。
もし仮に彼に不満が出来るとしたら私しかいない。
彼を不快にさせた輩は全て消されるだろうから。
でも、私はどうだろう。
もしかしたら最初に会った時からは、少しくらい慈悲が生まれているのではないか。
だから彼は私を殺すこともできずに抱え込んでいるのだろうか。
彼の為なら死んでもいい。
だけどもしこれが間違っていたら、この発言をした場合逆効果となるだろう。
私は何も出来ないのだろうか…
いいや、こんな調子じゃ彼をもっと不安にさせてしまう。
だって彼は感情が読めるから。
彼が抱え込んでいる事はきっと、私が思っているよりも重い事なのだろうから。
◆◆◆
ある日の朝起きると、先に彼がソファに座って本を読んでいた。
…いや、ページが全然進んでいない。
何か考え事も出していたのだろうか。
それとも、やっぱり何か悩んでいるのか…
そもそも私が起きる頃にはいつも彼が朝食を作って待っていた。
それ以上に、私が彼の近くに居るはずなのに全く気が付いていない。
『あれ、まだ朝ご飯作ってなかったんだね。
もしかして疲れてる？私が作ろうか。』
そう声をかけると、彼はやっと気が付いた様だった。
「ああ、Aか。俺が作るからをの必要は無い。」
それから彼はキッチンに向かっていつも通り朝食を作り始めた。
…ちょっと彼と朝ごはん、作ってみたかったけれど。
私はいつもの様に本を読んでいた。
たまに本屋に行って買ったり、彼が買ってきたりしている。
するとみるみる大きな本棚は埋まっていき、まだ読めていない本もたくさんあった。
私が読み終わる前に声を掛けられ、そのまま椅子に座って朝食を食べた。
…なんだかナイトメアに見られている様な気がする。
でも彼は少し嬉しそうだった。
私を眺めるだけで気が楽になってくれるのならばいつまでも傍にいる。
多分そんな簡単な事ではないんだろうけれど。
なら彼をすこしでも楽しませてあげる限りだ。
『ねぇナイトメア、偶にはショッピングにでも行こうよ。一緒に！』
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ゆきみ(プロフ) - 反応集から来ました…！メンタルではどうしようもないですもんね。無理はしないでください！最低限のマナーなどがないとあれ？舐められてる？って思っちゃいます…神作品を読ませていただいて本当にありがとうございました！ (2023年4月15日 18時) (
レス) id: f3d0772f96 (このIDを非表示/違反報告)
月神 - そういえば月神もオリキャラ (2022年12月16日 18時) (レス) id: 3430f917b4 (このIDを非表示/違反報告)
月神 - 大丈夫だよ!! (2022年12月14日 21時) (レス) id: 3430f917b4 (このIDを非表示/違反報告)
暇な人(プロフ) - 月神さん» 分かったよ〜...でも最近現実でやんないといけないことが立て込んでてちょっと遅くなるかも... (2022年12月14日 20時) (レス) id: 9497c032da (このIDを非表示/違反報告)
月神 - そっちが終わったらこっちお願いしまーす (2022年12月14日 19時) (レス) id: 3430f917b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇な人 | 作成日時：2022年11月12日 22時
