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12.愛おしい彼 ページ12

◆◆◆

私はナイトメアの事が好きだ。

一目惚れだった。

あの日、彼の姿を見て思わず見惚れてしまった。
逃げないといけないとは思った。
でもなんだか、彼に殺されることすらも受け入れてしまいそうで。

でも、さっきまで村人たちを殺していたのにも関わらず
私に手を出そうとはしなかった。

彼の事の近くに居たい。
そう思って足を踏み出してみても、彼は私に何もしなかった。
彼は私の事そっちのけで、別の家の方に歩いて行った。

それから彼の事が気になってついていった。
目の前で人が死んでも彼にしか目が行かなかった。

もちろん外に出た時も血の匂いでいっぱいだったけど、
少し遠くからでも分かった。彼のシルエットは今まで見た中で誰よりもかっこよかった。

ついていっても彼は私に目も暮れずにいた。
他の人たちは誰でも構わず殺すのに、私は殺されなかった。
嬉しい。少し警戒はされているけれど、それでもいい。
なぜなら彼が私をわざと生かしてくれているという事実があるから。

ナイトメアしか目に映ってなかったけれど、いつのまにか村全体誰もいなくなった。
すると初めて彼は口を開いて言った。

「お前、名前はなんだ。何故俺に付いて来る。」

初めて話しかけてくれた事に喜びを感じながらも、
突然話しかけられている事に少し緊張していた。

『えっと…A、Aです!

あなたの事はよくしらないけど…私にはとってもかっこよく思えたの、
だからあなたのこと見てたいって…』

私はただ思っていた通りのこと伝えた。
それをきっと彼も分かったのだろう。

それきり話さずにひたすら歩いていた。
坂を上ると大きな白い家が建っていて、そこに住む事になった。

そしてまるで夢の様に素晴らしい日々が続いた。
一緒に本を読んだり、料理だって。

なにより、彼は初めて会った時はちょっと冷たかったけれど
少し暖かくて、優しくなった気がする。
それは私も同じかも。

ナイトメアと同じか…やっぱり嬉しい。

でも、私が幸せに浸かっている時、彼は私の思っているよりももっと深刻なことを考えていた。
きっと私一人では理解が出来ないだろう。

彼はモンスターだ。
でも、それでも彼は誰よりもかっこよくて大好き。
大丈夫。きっと人間かモンスターかなんて関係ないよ。

誰かを好きになる事はどんな生物だって同じだよ。
彼が私の事を好きなのかは分からないけど、私は大好きだって、愛してるって。


___でもその言葉が、彼を傷つけてしまうのではないか?

13.彼の為→←11.ポジティブ



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作品ジャンル:恋愛
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ゆきみ(プロフ) - 反応集から来ました…!メンタルではどうしようもないですもんね。無理はしないでください!最低限のマナーなどがないとあれ?舐められてる?って思っちゃいます…神作品を読ませていただいて本当にありがとうございました! (2023年4月15日 18時) (レス) id: f3d0772f96 (このIDを非表示/違反報告)
月神 - そういえば月神もオリキャラ (2022年12月16日 18時) (レス) id: 3430f917b4 (このIDを非表示/違反報告)
月神 - 大丈夫だよ!! (2022年12月14日 21時) (レス) id: 3430f917b4 (このIDを非表示/違反報告)
暇な人(プロフ) - 月神さん» 分かったよ〜...でも最近現実でやんないといけないことが立て込んでてちょっと遅くなるかも... (2022年12月14日 20時) (レス) id: 9497c032da (このIDを非表示/違反報告)
月神 - そっちが終わったらこっちお願いしまーす (2022年12月14日 19時) (レス) id: 3430f917b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暇な人 | 作成日時:2022年11月12日 22時

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