【戦刻ナイトブラッド】人から人へ【武田軍】

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その後、上杉の村の近くに厄魔が出たとかで、とりあえずその場は収まる。

昌「逃がして良かったんですか？」

信「ああ。それに、こっちはこっちでやることがあるからな」

そう言って信玄さんは、険しい顔で私に近づいてくる。

信「俺がなにを言いたいか、わかっているか」

貴「…一人で勝手に行動して、すみませんでした」

信「一人で行くなと言った、俺の声は届いていたんだな」

貴「はい」

信「じゃあ！どうして勝手に行っちまったんだ！！そのせいで捕まりかけたんだぞ！？自分がどれだけ危険な目に遭ったか、ちゃんとわかっているのか！？」

初めて怒鳴られ、普段の私なら思いっきり萎縮してしまうだろうけど…。

貴「すみませんでした」

今の私には、周りの声は上の空だ。

信「…お前、本当に様子がおかしいぞ。何があったんだ」

貴「……」

私は少しだけ息を吐き出す。

貴「信玄さんには関係ない」

信「っ……」

自分でも思った以上に、突き放すような声が出た。

貴「一人で勝手に行動して本当に申し訳ないと思っています。みんなに余計な迷惑をかけて、本当に申し訳ないと思ってる。…けど」

私は信玄さんをしっかりとみる。

貴「これは私の問題だから、踏み込まないでほしい」

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