用件 ページ12
.
.
私は紅茶を一口飲み入間さんを見ると、軽く眼鏡をクイッと上げて話し始める。
｢此処に来て警察手帳を見せておきながらズルいとは思いますが、私個人の用件で伺わせて頂きました。｣
『___ え？』
｢私は碧棺左馬刻と同じヒプノシスマイクを使う者です。同じチームのMAD TRIGGER CREWの入間銃兎と申します。｣
そう言われとやっと納得した。
見覚えがある理由はヒプノシスマイクを使う人だからテレビでも見た事があった。
『そ、それでご用件は、』
｢その左馬刻の事でお話があり此処へ伺わせて頂きました。｣
それを聞いて体がビクッと跳ねる。
入間さんはそれを見逃さなかったのか軽く微笑んでくれた。
｢そんなに怯えなくても変な話ではありません。安心して下さい。｣
『そ、そうです、か。』
｢貴女は左馬刻の事をどれぐらいご存知ですか？｣
『___ え？』
そう聞かれて考えるも、ヤクザでヒプノシスマイクを使っていてMAD TRIGGER CREWのリーダー。
それぐらいしか知らない私はそれを入間さんに伝えると頷いた。
｢では、質問を変えます。｣
『は、はい。』
｢貴女は父親の事はどれぐらいご存知ですか？｣
『り、両親、ですか？』
｢はい、嫌な気分にさせてしまい申し訳無いのですが、どれぐらい知っておられるのかなと思いまして。｣
入間さんを見ると馬鹿にしている様子も無く、至って真剣な顔だった。
正直私の両親は仲良くは無くて、私が物心がついた頃からか父は余り家に帰ってこず、二人が話しているのを見た事も無いし、母も父の話しは全くしなかった。
何も知らないまま母は事故で亡くなり、その後祖父から父も亡くなった事を知らされた。
だから、私も深くは知らない。
『正直、全く知らないです。』
｢___ やはりそうですか。｣
そう言って鞄の中から書類が出し私の前へ置いた。
｢どうぞ、ご覧になって下さい。｣
『え___ は、はい。』
そこに書かれていた物に私は目を見開く。
『こ、これ___ 』
｢そこに書いてあるのは全て事実で貴女の父親の事ですよ。｣
そこに書かれていたのは私の父が殺人を犯し捕まった事に関しての事だった。
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 246人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いずな - 蛙離茶さんありがとうございます！もちちさんすいません (2021年1月20日 17時) (
レス) id: 9b4203012a (このIDを非表示/違反報告)
蛙離茶 - いずなさんもちちさんがモ父さんに変換しちゃってますよ！ もちちさん凄く面白かったです！ (2021年1月20日 17時) (レス) id: 2527b580b0 (このIDを非表示/違反報告)
いずな - モ父さんのこの作品を見て束縛、嫉妬にはまりました！とても、面白かったです！ (2021年1月20日 17時) (レス) id: 9b4203012a (このIDを非表示/違反報告)
もちち(プロフ) - リンさん» 初めまして！嬉しいです！！ありがとうございます(＞＜) (2021年1月11日 6時) (レス) id: f43d196550 (このIDを非表示/違反報告)
もちち(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます！！束縛、嫉妬系良いですよね！好きな人にされるとキュンキュンしちゃいます(^q^) (2021年1月11日 6時) (レス) id: f43d196550 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：@羽黒 | 作成日時：2020年10月9日 1時
