【文スト】どうも、配達のおにーさんです【男主】

配達十三:お兄さん、勧誘される ページ17

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「さーてと。そろそろ帰ろうか、葉子」



「えっ、もう帰っちゃうんですか？」



「うん⋅⋅⋅⋅⋅⋅もっと敦君や独歩君とお話ししたいけれどね、治と葉子はご覧の通り仲が頗る悪いし⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅早めに二人を離した方が得策かなと」



また会えるからさ、と有島は屈託なく笑う。
先程の絶対零度の笑みが嘘のようだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅と太宰は恐ろしいとさえ思ったが、口には出さない。


有島の二面性は本人は自覚していないらしいのだが。




「あの⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅次は何時会えますか⋅⋅⋅？」



「ンンンっ⋅⋅⋅⋅⋅⋅！ 敦君、可愛すぎる⋅⋅⋅⋅⋅⋅。嗚呼、いや、何でもないよ！ 気にしないでくれ。そうだなあ⋅⋅⋅⋅⋅、お兄さんもお仕事があるからね」



「配達員のお仕事でしたよね⋅⋅⋅⋅⋅。


あの、武郎さん」



「ん？」



「善ければ、探偵社に来ませんか⋅⋅⋅⋅⋅⋅？」



「ん？ 探偵社に？」




敦の提案に国木田も太宰も目を丸くする。
葉子はうえっと眉を寄せ、舌を出した。


有島はきょとんと敦を見つめたあと、柔らかい笑みを浮かべる。



「有難う。敦君。嬉しいよ。


⋅⋅⋅⋅⋅⋅でも、御免ね。それは無理なんだ。

俺は今の仕事にやりがいを感じているし、俺は、探偵社では働けない」



「え、どうして⋅⋅⋅⋅⋅⋅」




「だって⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅探偵社って人使い荒そうだもん⋅⋅⋅⋅⋅⋅」



「へ！？」

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