【twst】私は誰とは言わないけど、ここはどこ？【3章】

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遮られすぎててキレそう。

まぁ私良い子なんでね。断ったりとかしませんけど。




「自己紹介がまだだったね。僕はハーツラビュル寮の寮長。2年のリドル・ローズハートだ。」

「俺は3年のトレイ・クローバー。」

「俺も同じ3年のケイト・ダイヤモンド！よろしく〜！」

「1年のAです。よろしくお願いします。」




無言。
紛うことなき無言。よろしくしたのに、よろしくする気ねぇだろ。私もないけど。
またいるやん、ハートとスペードの2人。
お前らも名乗れ。私はお前らのこと知らねぇんだよ。

ってかさ、先輩2人もクローバーとダイヤモンドのスートしてるよ。
え？流行り？今顔にスートあるのって流行りなの？私乗り遅れてる？




「エースちゃんとデュースちゃんとかと同じ学年ってことはお友達だったりする？」




いや誰だよ。




「…あっ、この2人のことですか？」

「そうか、1度会っただけで自己紹介はしてなかったな。
デュース・スペードだ。よろしく。」

「俺はエース・トラッポラ。よろしくー。」




いやそこまで来てお前のファミリーネームはハートじゃないんか！！！！
みんなスートがファミリーネームなのに！！！！
お前だけなに凝った名前してんだよ！！！！
なんだトラッポラって！！！！
似合ってるよ畜生！！！(結局は顔が良ければいい)




「Aはエースたちとクラスが違うのか。」

「はい、B組です。」

「Bだと…ジャックと同じか。」

「うん、仲良くさせてもらってるの。」

「ジャックと！？」




何をそんなに驚くんだねトラッポラくん。
私じゃ彼と仲良くなれないって？やかましいわ。




「…ちょっとごめんなさい、さっきから甘い匂いしません？」

「見ろ！トレイから貰ったんだゾ！」




それはグリムサイズの苺タルトだった。
なるほど、この匂いか、と思ったのも束の間。ある疑問が浮かぶ。

なんでクローバー先輩がタルトくれんの？しかもグリムサイズ。




「もしかして先輩が作ったんですか？」

「あぁ、得意なんだ。」

「え！すっごいですね！」




あっぶね、“すげぇ”って言いそうになった。
回避するために“すっごい”とか言っちゃったよ。
子供か？幼女なのか私は。なんだよ“すっごい”って。




「お菓子作りはするのか？」

「料理はするんですけど…お菓子の方はあんまりしないです。」

「良かったら今度一緒にやらないか？」

「え、いいんですか？」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

突然の誘い。

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