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第25話 雨下 ページ27

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伊地知「"受刑在院者第二宿舎"。五名の在院者が現在もそこに呪胎と共に取り残されており、呪胎が変態を遂げるタイプの場合、特急に相当する呪霊に成ると予想されます」



明ける気配のない梅雨。

雨の日特有の匂いと、じめっとした空気が肌に纏わり付く中、今日も今日とて任務だが、"特級"と聞いて気を引き締めざるを得ない。


腰に差した刀の柄をぐっと握るも「俺特級とかまだイマイチ分かってねぇんだけど」と言う虎杖の声を聞いて一気に気が緩んだ。流しでサッと説明する。



伏黒「本来、呪霊と同等級の術師が任務に当たるんだ。今日の場合だと五条先生とかな」

虎杖「で、その五条先生は?」

伏黒「出張中。そもそも高専でプラプラしていい人材じゃないんだよ」

伊地知「この業界は人手不足が常。手に余る任務を請け負う事は多々あります。ただ今回は緊急事態で異常事態です。"絶対に戦わないこと"、特級と会敵した時の選択肢は『逃げる』か『死ぬ』かです」



私達の任務はあくまで生存者五名の確認と救出。そう伊地知さんに念を押された後、帳を下ろされ、緩んだ気を入れ直し前に進む。その際に出していた伏黒の玉犬は相変わらず撫でたくなる可愛さだ。


そう思いながら中に入って一歩目、寮の中であった筈の此処はほんの一瞬で全く別の場所となった。



虎杖「どうなってんだ!?二階建ての寮の中だよなココ!」

釘崎「おおお落ち着け!メゾネットよ!!」

「こんな不気味なメゾネットがあってたまるか」

伏黒「…っ、扉は!?」

虎杖「ドアがなくなってる!!」

釘崎「なんで!?今ここから入ってきたわよね!?」



後ろを振り返るとついさっきまであったドアはなく、焦りがキャパオーバーしたのか虎杖と野薔薇ちゃんは可笑しな踊りを始めてしまった。

真面目な話をすると十中八九、生得領域内に私達はいるのだろう。術式を付与されていない分、安心…はできないか。ドアがないから実質出られないし…


……え、出られないのヤバくね?


と事態の深刻さに気付き私も踊りそうになったが、伏黒の「大丈夫だ」の声で踊らずに済んだ。

なんと、玉犬が出入口の匂いを覚えているらしい。



虎杖「わしゃしゃしゃしゃ!!」

釘崎「ジャーキーよ!!ありったけのジャーキーを持ってきて!!」

「幻ですが是非お納め下さい」

伏黒「緊張感!!」



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第26話 一番の恐怖は順応→←第24話 水無月、夕暮れ。



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ばる - えー覚えてくださってるんですか!ありがとうございます(^ ^*)少しでも作者さんの励みになっているなら嬉しい限りですよ(*´ω`*) (2020年7月28日 20時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» 見覚えのあるお名前と顔文字だと思ったらどちらも読んで頂いてるなんて…!!コメントとても嬉しいです!ありがとうございます。誠心誠意更新していくので宜しくお願いします! (2020年7月27日 17時) (レス) id: 619558bbc0 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 作者さんの別作品(銀/魂)も読ませていただいている者です。呪/術/廻/戦もすごく好きな漫画なので嬉しいです!どちらの作品も楽しみに待ってます(*^^*) (2020年7月26日 11時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊ひな | 作成日時:2020年5月18日 23時

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