第24話 水無月、夕暮れ。 ページ26
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釘崎「中学の友達?」
「一緒に駄弁って一緒に遊んだりする仲がそういうならそうかも」
釘崎「随分と他人行儀な言い方ね」
「自分の陰口言ってくる奴等を友達なんて思えないでしょ」
釘崎「…アンタも苦労してんのね」
「そうかな」
釘崎「そうよ」
よっこらせ、と隣に座る野薔薇ちゃんに同情された気が否めないが、上辺だけ仲が良くて腹の中真っ黒な女子なんてごまんといるだろう。いない方がきっと少数派。
『ぐすっ…Aちゃんに、私の好きな人教えたら…
と、取られた…な、んで…っ、」
『はぁ?何それ、サイテー』
いや取ってねーし興味すらねーわ。被害妄想膨らませてる暇あんなら自分磨きに徹しろよ。
『なんかアタシらを下に見てるっていうかさ、馬鹿にしてるっていうの?澄ました顔マジで嫌いだわ』
…まあ、的を得ているのもあったから表立って言い返そうとは思わなかったし、痛くも痒くもなかったから放置していたけれど。
「他にも色々あったけど、寝取られたって言われた時は流石に吹いたよ。聞きたい?」
釘崎「中学時代の話とは思えないわ。メンタル強過ぎるでしょ…」
「でもこればっかりは仕様がないんだよ。私が可愛いから嫉妬してんの」
釘崎「アンタそういう所よ」
話していくうちにどんどん引かれてる気がして悲しくなる。これならまだ同情されていた方が良かった。
そう思いながら暮れてきた日の中、高専に帰るため足を進める。まだ六月だというのに、じんわりと暑い。この調子だと八月頃には熱で溶けてしまう。
「…野薔薇ちゃん、野薔薇ちゃん……ねぇねぇ野薔薇ちゃんってば、聞こえてる?」
釘崎「うっさいわね、何…オイ今私のこと撮ったろ」
「ちょっと待ってヤバい。見てこれ、この野薔薇ちゃん凄い不細工。待ち受けにしよ」
釘崎「スマホへし折られたくなかったら今すぐ消せ」
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ばる - えー覚えてくださってるんですか!ありがとうございます(^ ^*)少しでも作者さんの励みになっているなら嬉しい限りですよ(*´ω`*) (2020年7月28日 20時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» 見覚えのあるお名前と顔文字だと思ったらどちらも読んで頂いてるなんて…!!コメントとても嬉しいです!ありがとうございます。誠心誠意更新していくので宜しくお願いします! (2020年7月27日 17時) (レス) id: 619558bbc0 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 作者さんの別作品(銀/魂)も読ませていただいている者です。呪/術/廻/戦もすごく好きな漫画なので嬉しいです!どちらの作品も楽しみに待ってます(*^^*) (2020年7月26日 11時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2020年5月18日 23時