第百五十六訓 ページ14
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常にくる振動と、意識すると気になって仕様がない機械的な音で目が覚めた。起床としては最悪の目覚め方である。
ここは何処か、見慣れない空間に驚きながら先ず始めに状況整理と思い、辺りを見渡す。
一瞬で過ぎ去って行く景色と縦長の構造からここは電車の中なのだと理解する。人の気配が全くしないので私以外この車両には誰もいないのだろう。因みに体が縄で縛られてる事もきっちり理解できた。
次に何故こうなったのか記憶を辿っていくと、伊東さんとお茶をしてから後の記憶が一切無い。多分、彼が淹れたお茶の中に睡眠薬が入っていたのだと思う。
酷い事をするものだ、異性とお茶をしていたら眠らされて、気づいたら電車の中で体を縛られていました？どこの世界の漫画の話ですか。
＿＿前々から、彼の周りにいる隊士達の行動には可笑しな点がいくつか見られた。
注意深く観察すると、それは攘夷浪士と繋がっている事を指しており現在私が縛られていることを含め、悲しいことに伊東さん等が黒である事は確実となった。
目的は定かではないが、恐らく真選組を潰そうとしているだろう。この電車は確か隊士募集のため武州に向かっており、近藤さんが乗っていたはず。
土方さんは不在で、本当かどうか知らないが総悟は伊東派。私が眠らせらていた事を考えると、次に狙われるのは近藤さんしか有り得ない。
助けに行きたいのは山々だが、となるとこの縄をどうにかしなくてはならない。せめて刀が近くにあればどうにか出来るのだが。そんな物何処にも、
「……あった」
誰もいないのを良い事に席を立って辺りを歩くと、刀やら銃やらといった武器が後ろの席に沢山あった。普通に置いてあった。
上半身が縛られているだけでかなり動きづらかったので近くにあったのは助かる。刀は使い慣れているので縛られた状態でも縄を切ることは容易かった。
どうやら私の乗るこの車両が一番後ろらしい。解放感を得られ刀を腰に携えたところで列車の前へと歩みを進める。
彼が私を眠らしただけで殺さなかった理由は分からないが…もしかして、舐められてるのか。
まァどちらにしろこんな所に女一人で眠らせておくなんて彼も良い趣味してる。
前の車両へと続く扉に手を掛けると、前から人の気配がした。それもかなりの数。この列車に乗っている人をほぼ全員敵だと考えると……
嫌な考えを頭から振り払い、感じる人の気配は知り合いじゃないことを祈りつつ、私は扉を開いた。
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ばる - 更新ありがとうございます(o^^o)短編集も見てみます！応援しています(*^_^*) (2019年10月23日 21時) (
レス) id: a4bb1cfb64 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 柊ひなさん» なぜか全く身に覚えのない\マークが入ってしまいました…。なんの意味もないのでスルーしてください(T_T) (2019年9月12日 14時) (レス) id: a4bb1cfb64 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 柊ひなさん» わー！返信頂けると思っていなかったので凄く嬉しいです\(( °ω° ))/申し訳ないことなんてないですよ！柊ひなさんの気が向いたときにでも更新してくだされば私がめちゃめちゃ喜びます＼( 'ω')／これからも応援していきますね！！ (2019年9月12日 14時) (レス) id: a4bb1cfb64 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» んんん〜〜！！とっても温かい感想ありがとうございます！！自分の妄想を爆発させただけの作品で喜んでくれる方がいるなんて本当に嬉しいです。週一更新を目指しているのですがなかなか出来ず申し訳ない。。。あー引きこもってたい！！ (2019年9月11日 23時) (レス) id: 68ffe842de (このIDを非表示/違反報告)
ばる - はじめまして(*^^*)柊ひなさんの小説、原作に忠実かつ主人公が浮いていなくて最初から最新話まで何回も読み返ししているくらい大好きです(o^^o)これからも柊ひなさんのペースでの更新、楽しみにしていますo(^▽^)o (2019年9月6日 22時) (レス) id: a4bb1cfb64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊ひな | 作成日時：2019年7月15日 15時
