【銀魂】今日もお江戸は平和です ３

第百四十訓 黄色いソレって割と怖い顔してると思うんだよね ページ46

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空には絵に描いたような雲が自らを主張するかのようにでかでかと浮かび、梅雨なんて感じさせないカラッと晴れている今日この頃。いくつもの雲が連なっているあそこにはラピュタがあるに違いない。


昨夜の木原さんは「明日は雨の心配はいらないでしょう」と、黄色い蛍光色の、口が人を食べたかのように真っ赤なソレと２人(？)で視聴者に向け発信していた。


雨の心配は兎も角、シータが落ちてくる可能性は十分にあり得る。木原さんがその事を伝えてくれなかったため、親方を持ってくるのを忘れてしまった。

これではシータが落ちてきた時、親方に報告する事が出来ない。今日は誰がどう見てもラピュタがあると叫ぶこと間違いなしの天気。


残念だ、今頃彼は黄色いソレに食べられていることだろう。それ程重要な情報を彼は伝え忘れていたのだ。


…といった具合で文字数を無駄に使い、今日も今日とて私の脳は正常に働いている。


平和なことは良いことだが、仕事という枷をつけられた自由のない私からすれば、この時間は退屈で仕様がない。


同じような景色ばかりの道を飽き飽きしながら歩いていると、重そうな買い物袋を両手に下げて歩いてくる女性と目が合った。



妙「あら、Aちゃんじゃない！今はお仕事中？」

「そろそろ自由への扉を開こうとしてたところ。妙ちゃんは？最近近藤さん帰ってくるの遅くて、迷惑かけてない？」

妙「ええ、おかげさまで毎日ゴリラ狩りよ。何でもAちゃんに鼓舞されたらしくって、一体どういうことかしら」

妙「あはは、ゴリラの言うことなんて私には分かんないや」



私だと気付くと、手を振って近づいて来た妙ちゃんに手を振り返す。あのゴリラ、妙ちゃんになんて事言ってんだ。

帰宅途中だったらしい妙ちゃんの荷物を受け取り、今歩いてる進行方向とは逆に足を動かす。大丈夫だと遠慮する彼女に、気にしないでと声を掛けそこから女子トークがスタート。



妙「＿＿でしょう？だから私、思い切ってお料理教室に行ってみたの。でもあまり良い成果は出なくて…」

「あ、ああ〜…料理教室にも当たり外れあるもんね。その…浮気されてた料理研究家の人？息してた？心臓は？動いてた？」

妙「当たり前じゃない、やぁねAちゃんったら。美味しいもの食べて死ぬなんて漫画じゃないのよ？」

「いやその逆…」

妙「何か言った？」

「ナンデモナイデス」



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