【銀魂】今日もお江戸は平和です ３

第百三十六訓 ページ42

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近藤さんだから負けに負けてこうしたのに、寧ろお礼を言われる立場だろう、私は。

しかし、さっきの言葉とは反対に「ちょっとお金が…」と渋る近藤さん。真選組の局長やってんだから、金なんて沢山あるだろ。



「さっきは買いますって言ったのに、あの言葉は嘘だったんですか…？」

近藤「ぐッ…」

「男に二言はないって言ったのに？」

近藤「う"ッ！」

「………………だからモテないんだよ」

近藤「がはァッ！！」



ボソッと言葉をという名のナイフで近藤さんにとどめを刺すと、目をガン開いて吐血した。

うまく私の言葉に踊らされている近藤さんは素直すぎるというか、真面目すぎるというか、馬鹿というか…
…要は、扱いやすい。



「…私にこんなことしてくれたって知ったら妙ちゃんが近藤さんの胸に飛び込んでくる日もそう遠くは…」



ない、と言おうとする前に、風のように走り去り見えなくなった近藤さん。

「合計10本じゃなくて10本ずつですよー」と、聞こえているかは分からないが走って行った方に向かって声を飛ばす。



イイ男の定義なんて私は全くもって知らないし、適当に言葉を並べただけで信じてしまった近藤さんはやはり馬鹿だった。


妙ちゃんのことになると周りが見えなくなってしまい困っていたのだが、こういう使い方が出来るのか。

妙ちゃんを絡ませれば近藤さんは何でもしてくれるのでは…？と、意地悪いことが脳裏をよぎった時、プルルルルと電話が鳴った。表示を見なくてもV字マヨからだと分かっているので無視。

近藤さん回収にしては時間がかかっているのでサボってんのかと怒られるのは目に見えている。充電が切れてで気付かなかった、と言い訳しよう。近藤さんは…
…何とかなるか。


ちなみに、なぜか嘘がバレて土方さんに怒られたのは帰って直ぐのことである。



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