【銀魂】今日もお江戸は平和です 2

第六十一訓 ページ14

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「つーかまえた」

「土方さん一旦落ち着きましょう。仮にも女の襟元を掴んでる所をメディアに取り上げられたり何かしたら物凄いバッシングがきますよ。そうなったらアンタ街歩けなくなりますよ。良いんですか、それがファイナルアンサーで良いんですか」

「落ち着くのはテメーだ」



上手く逃げられたと思っていたら呆気なく捕まってしまい、引きずられている現在。


近藤さんに助けを求めたけれどもダメでした。
山崎に助けを求めたけれどもダメでした。
しゃーないって顔をされました。

総悟には求めませんでした。土方さんとグルだったからです。


痛っ！今叩いたよこの人。



「婦女暴行だー！誰か助けてー！メディアさーん！！この人が無抵抗な私に暴力をー、」

「黙れねェとそのお喋りな口斬り落とすぞ」

「ごめんなひゃい」



止まったかと思ったら、今度は頰を片手でグッと掴まれる。それも思い切り。何でそんなに怒ってんの。



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「お前何で正座させられてるか分かってないだろ」

「私が土方さんのマヨネーズの中身をマスタードに変えちゃったからですよね。ごめんなさい」

「……………………あの犯人お前だったのか」



雑な扱いを受けた後、パトカーに乗せられ、近藤さんの部屋に連行され、今に至る。


私もそこまで馬鹿じゃないのでマヨネーズをマスタードに変えたことではない事ぐらい分かる。犯人が私なの今知ったらしいし、そんな理由だったら近藤さんと総悟いないと思う。


大方、旦那について行った事に対してだとは思うが正座をさせられるほど悪いことはしていないはず。


友達を助けに行ったのだ、褒められるとまではいかないがこんな圧迫面接みたいなことをされる義理はないだろう、普通。


マヨネーズのことで頭がいっぱいの土方さんに近藤さんが「トシ、話がズレてる！」と言った為、一瞬緩んだ空気をなおすように土方さんが咳払いして、また話し出す。



「マヨネーズの件は後で話すとして…お前が一人で行ったことに怒ってんだよ」



後で話すのかよ、というツッコミはさておき、話を逸らす作戦は見事に失敗。

別にそらす意味なんてなかったが、冗談を言えるような空気ではなくなってしまった。ぶっちゃけ今みたいな軽口を叩けない空気は苦手である。



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