検索窓
今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:42,457 hit

第130夜-暗黒の宴- ページ32

《Aside》


羽衣狐『うぅ……うううううう!!』

撫子『っ羽衣狐…?』


羽衣狐は頭をおさえ苦しそうにしていた。

何か、自分の中の記憶と違うのか。それとも思い出しかけてるのか。


A『どうしてあんな苦しそうに…っ!ゆら!』


ゆらが羽衣狐の背後から式神を発動させてるのを見て、私はゆらの元へ行く。

記憶のかけらのせいで羽衣狐もゆらに気づいた。


羽衣狐『そこで何をしておる娘…!!』

A『っ結!!!』


羽衣狐『っ!赫奕…!!』

ゆら『っA!!』

A『ゆら!打ちなさい!!!』


ゆら『っ破軍・発動!!!』

羽衣狐『っ!!!』


ゆらは破軍を発動させ動きを抑え、そしてリクオくんも袮々切丸で羽衣狐を刺した。









羽衣狐『お父…様…』

リ『え…?』






ドクンっ、ドクンっ





その時、依代から羽衣狐の本体が出て来た。

頭をおさえ苦しそうにする。

そして明かされた真実。


羽衣狐『せ、晴明!!お前が…お前が後ろで糸を引いておったのか!?

答えよ、晴明!!

うぅ消える…痛い!!焼けるように痛い…!!』









晴明『すまぬ、母上…』


母と子がようやく出会えた時。

どうしても他人事のようには思えずに心が痛くなる。


しかし羽衣狐は、地獄へ引きずり込まれてしまった。

最後に'愛してる'と叫びながら。


A『っひどい…』


あんなに、鵺に会いたくて。

千年以上、こんなことをしてきたのに、こんな終わり方なんてひどすぎる。


晴明『ゆくぞ、妖ども。私に…ついてこい。』


京妖怪が喜ぶ中、土蜘蛛は鵺と殺し合おうとしていたが、簡単に滅せられてしまった。

そして鏖地蔵という妖怪は'魔王の小槌'を鵺に渡した。

鵺はその刀で京都を一振りで火の海にする。


晴明『うん、いい刀だ。ごくろうだった…









'山ン本五郎左衛門'。』


その名前に、奴良組妖怪達が反応した。

その妖はわリクオくんのお父さん、鯉伴さんによって滅亡した、'江戸百物語組・組長'の名前だそうだ。

そしてこの妖の幻術で、京妖怪を洗脳していたという。


A『っけるな…っ』

雲母『っ?A…っ!待てA!!』


ゆら『A!行ったらあかん!!』

撫子『っ!!!』


私は怒りのまま、鏖地蔵へ向かって行った。

こんな奴のせいで、リクオくんも苦しみ、私たち家族も苦しんだ。


A『ふざけるなぁぁぁぁぁ!!』






第131夜-血の惨劇-→←第129夜-追憶の欠片-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
90人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りっちゃ | 作成日時:2020年5月28日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。