第3話 リクオside ページ5
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......
牛鬼のことが終わり穏やかな夜。
屋敷の連中はガヤガヤと騒いでいるがオレは少し夜風にあたりに外へ出た。
夜リクオ「ったく、一つ目も烏天狗も牛鬼を咎めなしにしたことに対して甘いだのなんだのとうるせぇ…」
確かに今回の事件。
牛鬼は破門になってもおかしくねぇことはした。
アイツもそのつもりだったみたいだったしな。
だが、オレはアイツを破門にはしなかった。
牛鬼の組を思う気持ちは本物だったし、ジジィや親父もそれを知ってたからこそこの件をオレに託してくれた。
この選択が間違っていたのかは分からねぇ。
だが、オレは組を思う牛鬼の気持ちを信じたいと思った。
ヒラヒラ…
夜リクオ「…!」
ヒラヒラとオレの手のひらに落ちてくる桜の花びら。
夜リクオ「…綺麗だな」
思わずそう呟いた。
.
.
凛桜『____お前さんが奴良リクオかい?』
夜リクオ「っ!!?誰だっ!!?」
急に聞こえた声に驚きバッと勢いよく振り向く。
凛桜『ふむ、なるほど。これが遺伝と言うやつか…』
夜リクオ「っ!!?//」
振り向くと目の前にある整った顔。
あと少しで触れてしまいそうな距離にその声の主は立っていた。
夜リクオ「っ」
オレはざっと後ろに退き、そして再度その人物を見やる。
黒い着物を纏いくくっと笑う俺と同じくらいの少女。
人間…いや、
微かに妖気がする。
………妖怪か
夜リクオ「…お前さん誰だ?どこから入ってきた?ここがどこだか分かってんのか?」
凛桜『…確かに遠目ではアイツに似ているが顔立ちは鯉坊に似ているな、孫よ』
夜リクオ「おい、話を聞け」
まったく話を聞いていない目の前の少女。
凛桜『ん?なんだ孫。何か言ったか?』
やっぱり聞いちゃいなかった。
つか。その呼び方変えられねぇのか
夜リクオ「だからお前さんは誰だって聞いてんだよ」
凛桜『通りすがりの童じゃ』
夜リクオ「んなわけねぇだろ!!?」
思わずそうつっこむ。
凛桜『じゃあアレだ。見物客だ』
夜リクオ「…は?なにの?」
もしかして屋敷のヤツらがうるさいから来たのか?
もしそうなら申し訳ねぇ___
.
.
凛桜『お前さんを見に』
夜リクオ「ふざけんな」
いつからオレは見世物になったんだ。
オレの申し訳ないと思った親切心を返せ。
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ヒエ(プロフ) - 続きを下さい! (2022年8月7日 19時) (レス) @page14 id: b7b4b6a723 (このIDを非表示/違反報告)
ラキア - 面白かったです!!続きはないんですか?? (2022年3月4日 21時) (レス) @page14 id: 419133df1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夕月 | 作成日時:2020年11月11日 0時