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123.3秒で -ちづ- ページ26

ユニ「オンニ!

…。
指輪、ありましたよ。」


腕を掴まれたまま。
見つめ合う私たちはユニの目にどう映っただろう。


ユニ「行きましょう。ソンミンさん、ありがとうございました。」


そっと私の腕を取って。
ソンミンを先に行かせる。


「…ユ、ニ、」

ユニは何も言わずに。
ドアが閉まったのを確認して、私を抱きしめた。


ユニ「オンニ。…仕事です、3秒で泣き止んでください。」

「…。」

彼女の言葉で自分が涙をこぼしたことを知る。
ソンミンにわかってしまっただろうか。
彼が私の涙を見てしまったら。

…また辛い思いをさせてしまう。


ユニは優しく、背中を撫でて。


ユニ「いいですか?…3秒でオンニはいつものオンニに戻ります。」

「…ん。」

ぐっと、涙をぬぐって。
私の頬を両手で包む。

ユニ「うん、よしっ。」

笑顔で、何も聞かずに。

ユニ「さっさと終わらしましょう。
私今日は絶対オンニの家に泊まりに行きますからね。」

「ふ…ふっ(笑)」

ユニ「なんですか?」

「いつの間にそんなに強くなったの(笑)」

ユニ「忘れたんですか?
仕事で失敗してぴいぴい泣いた私に、オンニが同じこと言ったんですよ?」

「忘れてない…(笑)」

ユニ「あのときはほんとになんてまぁ、つらいのに鞭を打ってって、思いましたけど(笑)
私がこんなこと言えるようになったのも、オンニの教育の賜物ですよね(笑)」

「…。」

ユニ「さ、行きましょう。」

「ん。…ユニ、」

ユニ「はい?」

「ありがとう。今日は一緒に飲んでね?」

ユニ「どうしよう。」

「え?」

ユニ「オンニがかわいくて私のほうが泣きそうです(笑)」

「何言ってるの(笑)」


心から、感謝した。
立ち向かわなければならない問題があったとしても。
私は一人じゃない。


今は仕事を優先して。


…よく、よく、考えて。



ソンミンとも、話さないと。



…話さないと…


何を?


…はっきりさせないと…


どうやって?



この気持ちが嘘でないことがわかったとして。
彼との関係をどうすべきかの、
その答えが。



わからない。



辛そうなのに。
優しい瞳。

ごめんね、って言うのに。
ふわりとほほ笑む彼に。



私はどうしたら、いいんだろう。




仕事に戻っても、
もうソンミンと話す機会はなくて。


何も言えないまま。
自分が何を言おうとしたのかわからないまま、



その日はユニと二人で、自宅に帰った。

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舞桜(プロフ) - 素敵な作品に出会えた事が嬉しいです。これからも書き続けてください。 (2015年11月29日 13時) (レス) id: 03ef754c9c (このIDを非表示/違反報告)
井上よじゃ(プロフ) - 全然気づかず…恐ろしくお返事が遅くなりまして申し訳ありません!!(土下座)いたわりのお言葉ありがとうございます!今回の連載はいい思い出になりました♪共同執筆はなかなか難しいですが、気分はいつも2人で一つ、でこれからも頑張ります♪ありがとうございます! (2014年11月29日 23時) (レス) id: cae000c27e (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - あかねさん» こんにちは、ありがとうございます♪完結まで・・待ちたい・・(汗)すみません〜、私のせいでずいぶんお待たせしましたね(><)呆れず読みに来てくださって本当にありがとうございます!最近は企画する時間もなくて・・申し訳ない(汗)当面、自分の連載がんばりますww (2014年6月22日 9時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - お二人の単独作品も大好きですが、新たな企画ものをこっそり期待しています。いつも素敵な作品をありがとうございます(^^) (2014年6月18日 22時) (レス) id: c6e7bfcddb (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 連載お疲れさまでした!お二人のチームプレイは抜群ですね。私は完結まで待って一気読みしたいタイプなので最終章は目次を見ながらワクワクしていました。改めて、もう一度最初から熟読して楽しみます~(^.^) (2014年6月18日 22時) (レス) id: c6e7bfcddb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちづ・よじゃ | 作者ホームページ:http://aojirushi.net/  
作成日時:2013年2月26日 23時

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