転生したら鬼人だった件 5【転スラ】

第199話 ページ10

宴会場へ向かうと、もう各要人は席についていた。


『ごめん、遅くなった。』

「いや大丈夫だ。
おおかたヴェルとソウエイが張り合ってたとかだろ？」

『察してくれて助かるよ…』


私は自分の席につき、その後ろにソウエイとヴェルが控える。


「よし、揃ったな。じゃあ…」

「アンタね、どういうこと！一体これはどういうことなのさ！」


なんかラミリスが怒ってる(？)んだけど…


「どうしたんだよ。」

「この子たちがアタシをすっごくチヤホヤしてくれてんのよ！どういうことよ！」


あ、なんだ怒ってるわけじゃないのね。


『良かったじゃんか。』

「良かったわよ…最高だったわよ…！
だからリムル、A！アタシもここに住むことにしたってわけ！」

『だから勝手に決めるなよ…！
それにさ、トレイニーさんたちはジュラの森の管理者もやっている。
住んでいる場所も違うし、ラミリスの相手だけをするわけにもいかないだろ。』

「ケチケチケーチー！
良いじゃん！何かあってもこの最強のラミリス様が手伝ってあげるからさぁ？」

『あのなぁ…』

「リムル様、A様、ラミリス様の面倒は我々が見ますので、」

「ぜひとも前向きにお考えくださいませ。」

「「お願い申し上げます。」」


私たちが渋っていると、トレイニーさんたちも私たちに向き直り、頼んできた。


『…リムル。』

「分かった、考えておくよ。」

「ほんとー！？さっすがリムルにA！話がわかるわねー！！」


まったく、調子の良い奴だな。

そこも含めて放っておけないんだけどさ。


そうこうしているうちに、ご馳走の用意が出来たようだ。


「さて、遠慮なく食べてくれ。食べながら話そう。」


リムルのその言葉を合図に、皆が箸を進める。


「おお、これは美味い。」

「絶品ですな。」


気に入って貰えたようで良かった。
やっぱ日本食って良いよね。


『会議続きでみんなも大変だろうが我慢して欲しい。

ところでシオン、捕虜の取り調べはどうなった？何か情報は得られた？』

「ふっふっふ、もちろんですともA様！」


私は何となく不安を感じ、ヨウムとミュウランを見る。

目、そらされたんだけど…
凄く嫌な予感が…


「あー…取り調べ？尋問？というか、情報は喋っていたぜ。Aの姉貴。」

「ええ、そうね。でもあれは、取り調べでは無かったわ…
尋問と呼ぶのも烏滸がましい何かだった…」


え、まじでシオン何したの…やりすぎるなって言わなかったっけ…？

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