第232話 ページ43
「アイツはいいんだよ」
「『なんでアタシ/私は駄目なのさ/んだよ!!』」
「ミリムにはミリムなりの思惑があるだろうからさ」
「それじゃあアタシたちが何にも考えてないみたいじゃん!」
「違うのかよ」
え、なんか腹立つ。
さっきまでギィに掴みかかっていたラミリスも不貞腐れているようだ。
「それによ…お前の従者は誰に忠誠を誓っているんだ?」
そう言ってギィはベレッタを見る。
「もう1人の方はお前を守ることに全力を注いでいるようだが…ソイツは違うな。忠誠を誓っているようだが完全じゃないみたいだぜ?
そんな怪しいヤツを信用してもいいのかよ」
そっか、ベレッタはリムルに召喚された悪魔だから…
「確かに、ワレは主を天秤にかけております」
ベレッタはこちらに歩み寄りながら続ける。
「マスターおよびクリエイターとしてのリムル様、そしてラミリス様。
ですが、リムル様の願いはワレがラミリス様を守護すること。そしてワレもまた、ラミリス様に使えることを良しとしています。
ですから、矛盾は発生しておりません。
ワレは、リムル様へ恩返しをしたいのです。ワレがそう望むのと同様、ラミリス様もまたリムル様を救いたいと思っておりますれば」
「ほう、オレに対し臆面なく物申すか」
相変わらず偉そうな…
今に始まったことじゃないけどね。
「ラミリス、コイツの言葉に間違いは無いか?」
「もちろんだよ!」
「ふぅん、お前が望むからコイツも動く、か。
良い従者を手に入れたじゃねぇか、ラミリス」
「ううん、手に入れたんじゃないよ!仲間になったんだよっ!
べレッタも、トレイニーちゃんも!!」
ラミリスが満面の笑みで答える。
そう、主従の関係は手に入れるものじゃない。
お互いに信頼し合い、本当の意味で仲間になった時初めて成り立つんだ。
「そして、リムルとAもねっ!
それにそれに、みーんないっぱい!!」
『ラミリス…!
リムルが戻ってきたら、その時もう1回聞かせてね!』
「うん!!」
ギィが私たちのやり取りを見て微笑む。
「ふっ、まぁ良いけどよ」
「感謝します、原初の赤、ルージュ」
「その呼び名はやめろ。貴様にもギィと呼ぶことを許す。
ただし、今後一切ラミリス以外の主は認めねぇが、良いな?」
「ギィ、ワレは今後は全力でラミリス様へのみ忠誠を誓いましょう」
流石だな、べレッタ。
彼女になら本当に安心してラミリスを任せられる。
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ぬこ(プロフ) - ラアヤさん» ほんとだ、すぐに直しますね! このままじゃとんでもない意味になってしまいますね…笑 ご指摘ありがとうございます! (2022年5月19日 0時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ラアヤ - 206話のクレイマンに、愛に、になっています。会いにでは、ないでしょうか? (2022年5月7日 1時) (レス) @page17 id: f2444fe42b (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - ツバメさん» リクありがとうございます! 以前提案いただき、ワルプルギスにヴェルザードは参加させるつもりです。もう少し、お待ちください…! (2021年11月19日 21時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 別空間に在るワルプルギスの会場からウェルザードがヴェルドラの気配を察知して呼ばれて来るのでは無く自分でも来そうな気がしますが別空間ですしでも魔王と夢主.リムル.ヴェルドラ.ウェルザードを合わせて自己紹介プラス色んな話を聞きたいです? (2021年11月18日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - ちょっとした難しいリクエストになってしまうのですがクレイマンとの決着後まだ少しワルプルが続くと思うのですがその際ギィがヴェルドラの事をウェルザードに伝えて会場にウェルザードとヴェルドラが揃って魔王中に彼等を入れる事は難しいですか? (2021年11月18日 23時) (レス) @page8 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬこ | 作成日時:2021年10月10日 10時