転生したら鬼人だった件 5【転スラ】

第231話 ページ42

「だからお前も落ち着け、レオン」

「…俺は冷静だか？」

「よく言うぜ。クレイマンがAを侮辱した時、オレに次いで腹を立てていたくせに」


え、レオンが？


「生憎、俺は自分が認めたものにしか興味が無い」

「Aのことは認めているだろ？」

「………」


なに、レオンツンデレだな？


「それと気になっていたんだが…お前、アクトか？」

「ええ。お久しぶりです、魔王ギィよ」

『あぁ、ギィは人型のアクトと会うのは初めてだったな』


ギィは観察するかのようにアクトを眺める。


「へぇ、擬態か」

「此度のA様の魔王への進化の際に、できるようになったのです」

「なるほどなぁ。
これからもAを頼むよ」

「お任せを！」


おい、なんだ頼むよ、って。

私は問題児か何かかよ。


そんな私を他所にギィはソウエイへと視線を移す。


「それとお前は…」

「お初にお目にかかります、魔王ギィ。お噂はかねがね。ソウエイです」

「ソウエイ…あぁ、蒼か！Aから話は聞いてるぜ」

「その内容、後で詳しくお聞きしても？」

「構わねぇよ」

『構わなくない！』


私は膝の上から叫ぶ。

だってギィの前ではみんなのこと褒めまくってたから…今さらそんな話掘り起こされるとかなり恥ずかしい…！

でもこいつら、それも分かっててこの会話してるんだろうな…


って、今はそんなことよりもリムルだ。

あの結界、内外からの一切の干渉を許さないもの、か。


「ミリム、そいつを殺せ！」


っ！？

ミリム、あれ本気で殴りかかってないか！？

思考加速で時間を引き伸ばして、やっと反応できるくらいの速度…

早く洗脳を解かないと、リムルが本気でやばい…！


クレイマンとドールの2人をシオンが相手し、ナインヘッドとランガが対峙している。

リムルは人型とスライムの姿を使い分け、なんとか避けているが…本当にギリギリだ。


「ちょっとギィ！アタシはリムルにつくから、うちのベレッタも参戦させたいんですけどー！」


そう物申したのはラミリス。


『それを言うならアクトとソウエイもだ！当然リムルに味方するから、結界を開けて欲しいんだけど』

「駄目だ」


な、


「なんでさー！？」

「あぁん？魔王同士の戦いに、従者風情が参戦するなど許されねぇよ。
それによぉ、Aはともかくラミリス、お前が混ざる理由がねぇよ」

『なにそれ、ミリムは参戦してるのに！？』


不公平じゃんかよ！

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