転生したら鬼人だった件 5【転スラ】

第192話 ページ2

「で、君はAどのとリムルどのを助けるためにやってきた。
それも上司とやらの判断かね。」

「その通りですよ。
相互安全保障条約を締結した以上、必ず遂行しろと命じられました。

もっとも、国が約束を違えたとしても俺はここへ来てましたけどね。
俺は自由人なんで。

ふっ、なんでこんな役、引き受けたんだろう…

まぁ、ブルムンドの情報局にも席を置くことになったのが運の尽きってものですが。」

『ちなみにその上司って…』

「我が国の国王陛下その人です。」


フューズには感謝しか無いな。

これだけのことを言わせたんだ。しっかり期待に応えないと。


「すまなかったねフューズどの。
だが、君のおかげでブルムンド王国の思惑がよく理解できましたよ。」

「俺はリムルとAを信じているのだから、疑うまでもあるまいよ。」

「そうは言うがなガゼル。魔物の国と新たに国交を結ぶ決断など、そう簡単には下せぬよ。
私は今、ブルムンド王に敬意を抱いたところさ。」

「ふん、ぬかせ。
最初から決断していたからこそ貴様が出てきたのだろう。
策士エラルド。決断は。」

「私なりに結論は出ているがね。
それを答える前に、Aどのリムルどの。もう1つ良いですかな？」

「外交はAに一任してるんだ。
そういうのは俺じゃなく、Aに頼むよ。」


リムルがそう言い私を見る。


え、それ丸投げでは？

まぁ、いっか。
仕事はちゃんとやろう。


『なんだ？』

「ちょっとパパぁ、勿体ぶらずにさっさと答えてよぉ。」

「ちょ、お嬢様まずいですって！」

「そうでやすよ！かっこいいところを見せようと頑張っておられるんですから！」

「策士も地に堕ちたな…」


あらら…エラルド公、顔真っ赤にしちゃってるよ…エレン、容赦ない……


さて、じゃあ少し助け舟を出す意味も含めて…


私は魔王覇気で周りの者…エラルド公を威圧する。が、


『聞こうか、エラルド。』

「っ！…では魔王Aよ。あなたに問いたい。
貴女はその力をどう扱うおつもりなのか。」

『え、なんだ。そんなことか。』


私はすぐに魔王覇気を解くことになった。


もっと堅いこと聞かれると思ってたから、ちょっと拍子抜けしちゃったな。

てか、これくらいの問いじゃこんな演出する必要無かったかもね…

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