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第208話 ページ19

それよりも誰を連れていくか、だな。


私とリムルは集まっている面々を見渡す。


…シオンがリムルにめっちゃアピってる……

これは連れていかないと暴れる感じのやつか…?


リムルも同じことを思ったのか、


「よし、シオンとランガを連れていく!」


と決めた。


「ありがとうございます!」

「お任せ下さい、我が主!」


さて、私はどうしようか…


「A様、是非ともお供させてください」

「黙れヴェル。お供するのはこの俺だ」

「主!我を連れていってください!」

「ほっほっほ、ならば儂も名乗りを上げさせてもらおうかの」


おぉ、みんなやる気が凄いな…けど


『ワルプルギスにはソウエイとアクトを連れていく』

「そんな、A様…!」

「むぅ…」


ヴェルはかなりのショックを受けてるし、ハクロウは目を伏せてしまった。


『ハクロウには、国盗りまでヨウムの面倒を見て欲しいんだ。
向こうにもう戦う意思はないと思うけど、一応な。

ヴェル、お前には私たちが空けている間の国と周辺の守りを任せたい』

「なるほど、それならば儂は大人しく引き下がりましょうかの。
お任せくだされ、A様」

『ああ、頼りにしてるよ!』

「…A様、よろしいのですか…?」

『ん?』


ヴェルが苦い顔でそう聞いてくる。

良いのかって、何が?


「私は襲撃の際A様の命に応えることができませんでした。
その結果多くの民が傷つきA様は…」


彼は一息にそう言い、暗い顔をする。


そっか、彼も彼なりに責任を感じていたのか。

けど…


『顔を上げてよ、ヴェル。
確かにお前は一度しくじった。

けど、あの時は人間を誰一人として殺さずにいてくれようとしたんだろう?
私とリムルが決めたルールを守ろうと。

本来悪魔は、ただ相手の寿命を、感情を、魂を、奪うだけの存在。

にもかかわらず、お前は相手も含めて誰一人死なせなかった。
結果として死者が出なかったのは、ヴェルのおかげだよ。感謝してる。

むしろ、謝らなきゃいけないのは私の方だ。
深く考えず命を下してしまった。配慮が足りなかったな、ごめん』

「とんでもございません!
私にもっと力があれば…!」

『ふふ、それ以上強くなってどうするんだよ!
とにかく、私はお前に心から感謝してるし、同時に信頼もしている。
だから国を、民を、頼む』

「っ、お任せください!
今度こそ、今度こそは必ずご期待に応えてみせます…!」

『ありがとう、頼りにしてるよ!』

「はっ!」

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ぬこ(プロフ) - ラアヤさん» ほんとだ、すぐに直しますね! このままじゃとんでもない意味になってしまいますね…笑 ご指摘ありがとうございます! (2022年5月19日 0時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ラアヤ - 206話のクレイマンに、愛に、になっています。会いにでは、ないでしょうか? (2022年5月7日 1時) (レス) @page17 id: f2444fe42b (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - ツバメさん» リクありがとうございます! 以前提案いただき、ワルプルギスにヴェルザードは参加させるつもりです。もう少し、お待ちください…! (2021年11月19日 21時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 別空間に在るワルプルギスの会場からウェルザードがヴェルドラの気配を察知して呼ばれて来るのでは無く自分でも来そうな気がしますが別空間ですしでも魔王と夢主.リムル.ヴェルドラ.ウェルザードを合わせて自己紹介プラス色んな話を聞きたいです? (2021年11月18日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - ちょっとした難しいリクエストになってしまうのですがクレイマンとの決着後まだ少しワルプルが続くと思うのですがその際ギィがヴェルドラの事をウェルザードに伝えて会場にウェルザードとヴェルドラが揃って魔王中に彼等を入れる事は難しいですか? (2021年11月18日 23時) (レス) @page8 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬこ | 作成日時:2021年10月10日 10時

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