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トントンside
コネシマがどこまでわかっているか知らないが、正直心ないあいつにここまで絆されるとは思っても見なかった。
巡視から還りグルッペンの所へ行き街一番の製菓店の新作であろうケーキを頬張る輩に「試したんか」とだけ聞くと「軍人やって人間や」とだけ返された。
その言葉に枷が外れたような、もう縛られる事はないと言われているような感じがして俺はもう諦めないと決めた。
例え、傷つけてしまった彼女に愛想を尽かされていたとしてもこの気持ちだけは伝えようと思った。
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..
...
そうして一人で店に出向き、二回目の指名をした。
ここでももちろん会話は許されず、彼女はすました顔で芸妓や遊女を眺めていた。
視察で来ていないと思いながらも仕事柄、視察をするような視線や会話を投げてしまうのが少し罪悪感だった。
視線を感じそちらを見ると綺麗に着飾ったAさんと目が合い、不本意ながらもときめいてしまう。
それなのに彼女は目を合わせたまま逸らそうとせず俺も逸らせず、暫く見つめ合うも俺が耐えきれず見んななんて口パクで言ってしまう。
こんだけ綺麗な人に見つめられたら男なんてイチコロなんやろな、と思うとムカついて来た。勝手に嫉妬してる俺、やば。
────…
そして、今に至る。
いつも通される部屋とは違う、薄く行灯の光だけが灯される部屋で俺たちは久々の会話を交わした。
「……」
俯くAさんの長い睫毛が揺れている。
「…自分勝手ですまん。酷く傷付けたと思う。それでもAさんのことが好きなんや。それを伝えたくてここまで来た」
「…本当に自分勝手です」
「……」
震える彼女の声に言葉を詰まらす。
振られる覚悟は決めて来たはずなのに、とてつもなく怖くなった。
握り締める拳により一層力を込めて俯く彼女を見据える。
「…私は娼婦です。…それでもいいのですか？」
彼女の言葉に俺はとても後悔した。
自分の決意のために、彼女に諦めてもらうためにかけた言葉でこれほどまでに彼女を傷つけてしまっていたから。
「お前がええんや」
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miu(プロフ) - 有馬さん» 返信ありがとうございます。悠亜さんですね、読みに行かさせていただきます...！！ (2020年6月1日 16時) (
レス) id: 4e1434e32c (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - miuさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！ｲﾗｽﾄは悠亜さんに書いていただきました。素敵な作品を書いてらっしゃいますのでもし読んでないならば是非読んでみてくださいね！ (2020年6月1日 16時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
miu(プロフ) - 何から何まで好きすぎるし、イラストのtnさんかっこよすぎるし最高じゃないですか..これからも頑張ってください！！. (2020年6月1日 16時) (レス) id: 4e1434e32c (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 未来さん» コメントありがとうございます。完結に向けて頑張りますので最後までお付き合いよろしくお願いします！！ (2020年6月1日 1時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 青さん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです、励みになります；；本当にありがとうございます！！ (2020年6月1日 1時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
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