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ーーーAーーー
「はーい、そこまで。」
頭がパンクしたまま、光輝くんの肩越しに目をやると、そこに、ハルさんが立っていた。
あ。
ハルさんか…
え、
なんでハルさんっ!?!?
ばっと腕を伸ばし、光輝くんから離れる。
「君、ルール違反ね。」
ハルさんは、ポンポンと、光輝くんの頭を叩き、
私と光輝くんの間に入ってきた。
光輝「な、なんなんですかっ…」
「俺を通さないで、なーにやってんの。」
いつものように、私の肩を抱く。
『は…ハルさん?』
「Aちゃんはね、俺のなの。」
光輝くんは、顔を膨らませ、ハルさんに一歩近づいた。
「先輩こそ、その手、離してくれますか?」
ハル「ん?何言っちゃってるの?」
「離れてください!」
2人の間にバチバチと火花が見える…
いや、錯覚だろうけど。
こんなとこでやめてよ…
てか、なんなのよ?
もめてる2人をみて、わなわな震えだした。
『あーもうっ!』
私は荒っぽくハルさんの腕を肩から外した。
『もう、いい加減にして下さい!』
光輝くんは、ふんっとハルさんを鼻であしらう。
ハルさんはよろけながらも、睨み返していた。
『2人とも。』
腕を組んで、1人ずつ、ギロリと目線を動かす。
ぎょっとして、私を見る2人。
『私は誰のものでもないし、なるつもりもないですから。』
もう!
なんなのこの状況は。
私はそのまま鍵を開けて、バタンと部屋に入った。
ーーーー
いつからこうなったんだ。
私の平穏な生活は。
プリンセスになるわ、
ヤンキーに追いかけられるわ、
もうむちゃくちゃ。
冷蔵庫から麦茶をだして、一気に飲み干す。
王子候補と色恋沙汰なんて、
そんなことできるわけがない。
A。しかっりしろ。
勉強。バイト。それしかない。
机にノートと教科書を出す。
授業の復習。さー、切り替えよう。
………。
あーもう。
全然頭に入ってこない!!!
無理やり勉強して、その日は早めに布団に入った。
ーーー翌日ーーー
私のスキル。
必殺高速歩き、オーラ消し。
プリンセスが公になったけど、これを使えば
無事に教室にたどり着ける。
一目散に席に着き、教科書を開いた。
陸「…Aさん今日怖くない?」
海司「迂闊に近づけないな。光輝、がんば。」
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愛菜(プロフ) - こんにちは、はじめまして。お話読ませて頂きました!!竜とは無事結ばれたと思っていいのでしょうか?やきもきしながら楽しく読ませて頂きました。ご苦労様でした!! (2021年8月19日 16時) (レス) id: ec8eca325c (このIDを非表示/違反報告)
angel(プロフ) - 付き合った後の2人が見たいです(≧∇≦)続篇お願いします! (2019年12月20日 16時) (レス) id: 452da7dd64 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 美空さん» 一応、これでシリーズは完結になります。その先の続きは短編で書きたいなぁとは思っています!最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*^^*) (2019年8月29日 17時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
美空(プロフ) - これで完結でしょうか?そうだとしたらお疲れ様でした!ストーリー展開にすごく引き込まれました!またプリロワで新作を作って欲しいです!本当にできたらで構いません。とても楽しませてもらいました!これからも頑張ってください! (2019年8月29日 17時) (レス) id: c52258fc3c (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ちーさん» わ!本当でしたね!気がつきませんでした(;o;)笑 ご指摘ありがとうございます!直しました(^^)完結に向けて頑張ります^_^ (2019年8月15日 1時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななし | 作成日時:2019年7月25日 1時