Don’t bother me.2 (prince of legend)

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―――A―――



これは…



流石に破壊力がありすぎる。




光輝くんのこと、いやではないし、むしろドキドキする。



でも、付き合うとかまだ考えが追いつかないし…








『えっと…』




何を言ったら正解なの？

だれか教えてっ





「次の課題って、壁ドンなんだよね？」




『え？』




「楽しみだな。どんな感じがいいんだろ」





光輝くんは、いつもの表情に戻っている。



『ど、どうだろうね。』



私はそう言ってアイスコーヒーで、カラカラになった喉を潤した。




「Aさんは、どんなのがいい？」




『っ！！』




危うく吹き出してしまいそうになる。





『わ、私は壁ドンとかそんなに興味はないかな、あはは。』




「そっか。」





私、もう限界かもしれない。


焦って早口になっちゃう。



『あ、そろそろ帰ろうかな…コーヒー代は私出すから。ありがとうね！美味しかったなー。』




棒読みなのがバレバレで、光輝くんは目を細めてじーっと私を見た。


ビクつく私。


それを見た光輝くんは、ふうと息を吐き、
優しい顔で頷いた。



「じゃあ、送るよ。」




ーーーー




結局、光輝くんがお会計しようとするから、
私は半分の金額を返した。





お店を出て、私のアパートまで歩いていく。



「んー、ここは男がって思ったけど。」




『いやいや、それはダメ。むしろ、私がお返ししないとなのに。』






「いいよ。また普通に話せたり、どこか行けたらそれで嬉しい。」



『…ありがとう。』




光輝くんといると調子が狂う。



ハルさんや竜だったら、思ったことズバズバ言えるのに。




『あ、この角まがったところ。』






自転車を止め、玄関の前に立つ。



『送ってくれてありがとう。また明日、学校で。』





「うん。普通に話しかけてね。
…そうじゃないと、結構へこむ笑」




『うん、わかった笑 …じゃあね？』



これ以上話してたら、王子の魅力に飲まれそう。

だって、可愛すぎる。



私は部屋に入ろうと、ドアに手をかけた。





「待って。」




腕を掴まれ、振り返る。



そして、一瞬時が止まり、目が合ったかと思うと、


ふわっと体がひっぱられていく。









「…やっぱりお返し、欲しくなった。」





『えっ…』






私は、すっぽりと光輝くんの胸に包まれていた。

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