special ページ35
二人が出て行ってから少し時間が経っただろうか
呆然と座ったまま、気配がして顔を上げると
ドアに伊野尾が立っていた
伊「光帰ったの?」
「いや、ちょっとお出かけ?
…荷物そのままだし」
伊「なーんだ」
伊野尾の言葉がどういう意味かわからなかったけど
今の俺にはそれは大した問題ではなかった
「…前に話したさ、Aちゃんの部屋行ってる」
伊「…薮は見送ったの?」
「まぁ。見送ったというか、見送りも出来ずに黙ってた
…あ、でも光取られて嫌だとかそんなんじゃなくて
ただ二人の邪魔をしたくないというか…」
伊「頑張ったんだね」
「そんなほめられるような事じゃ…」
伊野尾が俺の横にきて手を伸ばす
伊「薮が努力してるの、俺知ってるよ」
そう言いながら座り込んだ俺の頭を
ポンポンと撫でる
それと同時に
せき止めていた気持ちが溢れるように
涙がポロポロと俺の頬を伝う
もしこの数ヶ月をやり直すことができたとしても
結末は変わらない
変えたいと思わない
これであってる
後悔はしていない
でもそれを俺一人で決めたから
他人に…伊野尾にわかってもらえて
少し安心した
この夜が俺にとっての特別な一日になる
でもそう思えるのはもう少し後の話
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裕莉(プロフ) - 彩佑実さん» すみません…外しました! (2017年9月8日 19時) (レス) id: 526ad07992 (このIDを非表示/違反報告)
裕莉(プロフ) - 瞳さん» ご指摘ありがとうございます。チェック入れてしまっているの気づいていませんでした。不快な気持ちにさせていたらすみません…。 (2017年9月8日 19時) (レス) id: 526ad07992 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実(プロフ) - オリフラ外して。 (2017年9月8日 16時) (レス) id: 4a3840fd47 (このIDを非表示/違反報告)
瞳(プロフ) - オリフラ、外してください。二次創作なので。 (2017年9月8日 15時) (レス) id: 6ad02585f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:裕莉 | 作成日時:2017年8月12日 20時