Friday ページ10
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翌日、少し寝坊して出社ギリギリ
社員証をかざして、エレベーターホールに駆け込み
列の後ろについた時だった
山「おはよ」
何でこんな時に会うかな
朝急いでいたから、いつもより適当なメイクに
走って崩れた髪型
「…おはよ。ほんとよく会う」
山「待ってたからね」
調子狂う
言葉通りに受け取っていいものか
「ストーカーじゃん」
山「ひでぇな」
いつもなら言い返してくるのに
ちょっと凹んでるようにも見えた
「山田ギリなの珍しいね」
山「今日一日、取引先周りだから
朝礼出るだけって感じ」
やっぱり営業は大変そうだなぁなんて思いながら
エレベーターに乗り込んだ
何も考えずに山田の隣に立つと
左腕を持って壁側に引っ張られる
山「こっちの方が危なくないでしょ」
一瞬何が？って思ったけど、
人の波が押し寄せて壁ドン状態
山田との距離が0になる
もしかして
押しつぶされそうになるのを
守ってくれてる？
ほんとに妙なところで優しくて
この一週間避けてたはずなのに
ドンドン好きになっていく
上を見る山田を下から見上げて
ほんと肌も綺麗だな、なんて見惚れてたら
ふとこっちを見た山田と
バッチリ目が合った
お互いそらすこともなく数秒
このまま時が止まってしまえばいいのに
心臓はすごい早く動いてるけど
時間だけはゆっくり進んでいるような気がした
各階に着くたびエレベーターの人口密度が減って
目線ははずされ、距離もほんの少し遠くなる
あ、もうすぐ営業のフロアついちゃう…
何も言葉は交わしていないのに
この時間が心地よかった
残念な気持ちが顔に出てたのだろうか
山田が降りる直前に
ほんの少し周りに聞こえない程度の小声で
私の耳の近くで囁く
山「じゃあまたな」
鏡見なくてもわかる
絶対私顔赤い
またって次会えるのいつ？
これ期待していいやつ？
何で今？
私が勘違いしてるだけ？
あんなの好きになるなっていう方が無茶じゃない？
頭の中をたくさんの疑問が浮かぶ
でもどれ一つとして答えのでるものはなくて
早く"またな"が現実になって欲しいとしか考えられなかった
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裕莉(プロフ) - 相川あゆさん» コメントありがとうございます！亀更新で申し訳ないですが、ラストはある程度早めに書き起こせると思うので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 (2021年8月28日 22時) (
レス) id: 8affa1dc54 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 楽しみにしています (2021年8月28日 16時) (レス) id: ea882a5465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕莉 | 作成日時：2021年8月14日 0時
