【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その15(夏編)

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ふ、と隣で横になっている伊作くんを見る。
床板に片肘を付いて頭を支え私を見下ろしている彼の下には何も敷いてない。
ここで寝るなら布団か何かを持ってきた方が良いのではないかと思い問い掛ける。

「伊作くん、床板の上じゃ身体痛めるよ。せめて畳の上に寝た方が良いんじゃ…」

伊作『…そうだね。じゃあ、Aさんの布団で寝てもいいかい？』

伊作くんの言葉に目をこれでもかと見開いた。
言葉の意味をそのまま受け取るならば私と一緒の布団で私と一緒に寝るということ…？？私と？？ふぉ？？
優しい眼差しで私を見つめる彼に胸がドキマギしてしまう。それと同時に頬に熱が集中するのを感じる。掛け布団をそっと鼻の下まで被り顔が赤くなったことがバレないようにした。

どう返事をしたらいいか分からず目線をあちこちに泳がせていると、伊作くんが『ハハッ』と笑い出した。

伊作『なんてね、冗談。…Aさん、顔真っ赤だよ』

そう言いながら私の髪の毛をひと房手に取り、するりと指に絡め撫でた。
じ、冗談ね！そうだよね！知ってたよ？嫌だな〜最初から冗談なんて分かってたよ〜…ハハッ…何この空気はっず〜…

「…伊作くんのせいでしょ」

伊作くんの言葉を真に受けたなんて口が裂けても言えないので、彼のせいだと口を開いた。
すると伊作くんは肘を付いたまま首を緩く傾げ目を細め口に弧を描いた。

伊作『ん？』

絶対私の反応を見て楽しんでるでしょ、この人！
私が出会った頃の伊作くんじゃないよ、中身入れ替わった？こんなに意地悪だったっけ？？？？？たま〜に仙蔵くんを感じるんだけど気のせいじゃないよね。

本当に15歳かよ。

これに尽きる。本当にこれに尽きる。

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