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平太くんが危惧していた通り、しんベヱくんと喜三太くんは『Aお姉ちゃんが風魔流忍術学校に連れて行かれそうになってま〜す!』『それを食満先輩が止めに入って勝負しようとしてま〜す!勝った方がAお姉ちゃんをお嫁さんにするそうで〜す!』と大声で学園内を走りみんなに知らせていた。
いろいろと誤解されるし違うし!!
それを聞いた上級生は『自分も勝負する』とかなんとか言い出すし、きり丸くんは『見物料取らなきゃ〜アヒャアヒャ!』とか言ってるしますます収拾つかなくなってしまった。
なんとかみんなの誤解を解いて事なきを得たが、悪ノリは今後二度としないと心に誓った出来事になった。
そして今は与四郎を見送る為に門の前まで来ている。
用具委員会のみんなはまだ作業が終わっていないので、私だけで見送り。
与四郎『すまねぇな、邪魔しちゃってよー』
「なんかまぁいろいろ大変だったけど、楽しかった。本当はもっとゆっくりして行ってって言いたいところだけど、そんな訳にはいかないもんね。道中気を付けて」
与四郎『でぇじょうぶだよー。Aは本当に優しい子だべ』
そう言いながら与四郎は私の頭をぽんぽんと優しく撫でてくれる。
子供扱いされている感じが否めないが、褒められること自体は悪くないので「へへっ」と笑った。
与四郎『…なぁ、A』
「うん?」
与四郎『…風魔に来る気はねぇべか?』
先程までの優しく笑っていた表情とは打って変わって、急に真面目な表情で告げられた言葉に思わず固まってしまう。
「あ…えと…」
与四郎『なんてな。可愛い喜三太を置いてけねぇか』
彼の真意が分からずに答えに困っていると、パッと表情を明るくさせた与四郎。
なんて答えるのが正解だったんだろう、彼の表情が少しだけ寂しそうに見えたのは気のせいだろうか。
「風魔の里は遠いから私はちょっと行けないけど…その、また遊びに来てね。待ってるから」
私に言えるのはこれだけだ。
これも彼が望んでいた言葉ではないかもしれないけど、と思いつつうつむき加減になりながら言葉を選んだ。
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りっか(プロフ) - 七海さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(´˘`*)とてつもない褒め言葉でございます!!ぼちぼち皆様に楽しんで頂けるように頑張りますのでどうぞこれからもよろしくお願い致します! (2022年6月21日 20時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
七海 - 滅茶苦茶楽しませてもらってます!無理のない程度に頑張ってくださいね^^ 応援してます!! (2022年6月19日 17時) (レス) @page43 id: bcf0e58e89 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - りっかさん» ありがとございます!! 私も鼻血がwww (2022年6月14日 22時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - あいさん» 2人揃って良いですよね〜私の最推しが2人いるって鼻血出そうでした(汚い)なんか最近キャラの口調とかいろいろわかんなくなってきてアニメ見て落ち着かせてます心をwwwあい様も頑張ってください! (2022年6月14日 19時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - りっかさん» 留三郎と似てるけど髪の色と声が違いますけどそこも良いwww 兄弟みたいwww ありがとございます、、 作者様もスランプ抜け出せると良いですね!! これからも頑張ってください (2022年6月10日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りっか | 作成日時:2022年5月5日 15時