４）好きって言って -O.S- (ページ33)

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152.ダメな気持ち［4/24↓］ページ33

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智「Aちゃん大丈夫？準備出来た？」

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玄関で私を待ってる大野さんからの呼び掛けを聞いて慌てて髪の毛を巻き終える。

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「ぁっ、もうちょっとです…！」

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それだけ答えて、急いで巻いた髪の毛を耳の下ら辺で2つに結んで、髪の毛と前髪を鏡の前で整える。

…よしっ！出来たっ！

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「ごめんなさい…！」

洗面所の電気を消して玄関で待つ大野さんのもとへ走って、急いで用意してた靴を履いた。

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智「はい。鞄」

「ぁっ、…ありがとう」

大野さんが持っててくれた鞄を受け取って、鍵を開けてドアを開けて私が先に出るのを待ってくれてる大野さんにペコッ…と頭を少し下げる。

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ガチャン、とドアの鍵を閉めた大野さんの背中をジッと見つめてたら。

大野さんがくるんと私のほうを見たから、慌てて見つめてません感を出す。

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智「よし、んじゃ行こっか！」

「…はい」

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この会話も、こんな風に玄関を出ることも
もう無くなるんだな…とふと思う。

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もうちょっと、ゆっくり準備したら良かったな…とか、もうちょっとゆっくり玄関を出たら良かったな…とか。

当たり前だった大野さんとの会話が今日で終わりな事が、急にグッと心を重くした。

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ダメなのに、今日が終わらなきゃイイのに…

なんて

やっぱり…思ってしまう……。