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恥ずかしくなった顔を隠すように回れ右をして、きんときから離れて行く。
「わかりやすいなぁ……」
きんときが何かを呟いたような気がしたが、そんなことよりも熱くなってしまった頬をどう冷ますかでいっぱいいっぱいだった。
ほんと、俺何してんだろう。
無意識で服を掴むとか、恥ずかしすぎる。次、どんな顔してきんときと会えばいいか分からない。
「シャークんっ！」
後ろからきんときの声。
振り返りたくない。しかし自分の意思とは別に足が勝手に止まる。
「こっち向いて？」
「っき、んとき……っ！？」
どうすることもできなくて振り向けば、思ったよりも至近距離のきんときの顔があり、背中を仰け反らせる。
それをよしとしなかったのか、きんときは俺の首に巻いていたマフラーを引っ張り更に顔を近づけた。
「っ、」
熱くて、かさついた唇が合わせられる。
「シャークんの今年の初キスもらったわ」
鼻を赤くさせて、悪戯が成功した時みたいに歯を見せて笑った。
キスをされたと分かって、顔がまた熱くなった。
「……シャークん俺のこと好きでしょ」
図星を言われ、何も言い返せない。ただ、バレているということに困惑した。
「俺もさ、シャークんのこと好きだからさ……」
「ほ、ほんと……？」
「ほんと」
“だから、恋人になっちゃおっか”
その提案は俺にとってあまりにも魅力的で、本当にいいのかと不安になった。
でも、きんときが優しい目を俺に向けるから、頷くしか選択肢がなかった。
「俺も、きんときのこと、……すき」
言葉にするだけでこんなに恥ずかしいものなのか。
この羞恥から逃げたくて、またマフラーに顔を埋めようとした。
「あぁーもう、可愛いね」
頭を撫でられて、バグったんじゃないかという程心臓がうるさくて、しゃがみ込む。
頭上からきんときの軽快に笑う声が聞こえた。
「あぁー……むり…………」
「顔上げろよー」
言われた通り恐る恐る顔を上げると、慈愛に満ちた目を細めて俺のことを見ていた。
頬に手を添えられて、ちゅ、というリップ音が聞こえた。
また、キスされている。
「…………ってか俺、キスとか今年初めてっていうか……生まれて初めてだから」
きんときが分かりやすく狼狽える。すると、鼻だけじゃなくて頬まで顔を赤く染めた。
「っはぁー……まじか。お前、そういうとこ」
きんときまで顔を隠すので、調子に乗り頭を撫でてやれば、仕返しとばかりに、生まれて初めての甘ったるいキスをされた。
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白雲(プロフ) - 美樹さん» コメントありがとうございます！自分も整地組大好きなので、楽しんで書かせていただきます！結構遅くなってしまうと思いますが、気楽に待っていて貰えると嬉しいです！ (2022年1月23日 9時) (
レス) id: c49d134380 (このIDを非表示/違反報告)
美樹(プロフ) - 失礼しました。聖地組ではなく整地組でした…。それと、作者様の言い回しや表現が大好きです！これからも応援しています(*^^*) (2022年1月22日 22時) (レス) id: b8303016d4 (このIDを非表示/違反報告)
美樹(プロフ) - 初コメ失礼します。krsmまたはsmkrで両片思いから結ばれるまでのお話と、素直になれずに拗れる→和解するお話をリクエストしてもよろしいですか？なかなか聖地組の作品が見当たらないので、2つ挙げましたが、作者様の負担にならない程度でお願いしたいです！ (2022年1月22日 22時) (レス) id: b8303016d4 (このIDを非表示/違反報告)
白雲(プロフ) - むゆのもちさん» そう言っていただけて嬉しいです！皆様の好みは私の好みでもありますので(？)これからものんびりと読んでやってくれると嬉しいです！ (2022年1月21日 23時) (レス) id: c49d134380 (このIDを非表示/違反報告)
むゆのもち(プロフ) - お話読ませて頂きました。ク.スリ使うのとか本当好きで好みがバレてるのかと思っちゃいました...これからも白雲様のペ一スでお話を書いて下されば嬉しいです...！！ (2022年1月21日 21時) (レス) id: 0eed68bcfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雲 | 作成日時：2021年8月29日 11時
