【能力松】【喧嘩松】ヒ ガ ン バ ナ【おそ松さん】

十三輪目 ページ14

「っぷは、暫く見ない顔だと思ったら裏切りクソ野郎じゃん。何しに来たの？」


嗚呼、こいつ知ってる。


…私の“元”親友、浅倉 祐希(あさくら ゆき)の彼氏だ。


「っ…えっと、紅華さん…？」


ハイこいつ今一瞬ニヤついた〜


『お久しぶりです、浅倉さん。』


こっちも満面の笑みを返してあげよう♡


「祐希、そんな奴に近づくな！」


『あれ、クソ村くんだっけ？そんなラブラブアピールしなくていいから。寧ろウザい。とっても。』


ビターン。

痛々しい音が響く。

チリチリ痛むのは私の頬。


『何、ビンタとか、乙女かよ(笑)』


「…あのなぁ、俺の名前は川村だ。人の名前も覚えられないくらい馬鹿なのか？まぁ、その腐った脳みそで覚えられる訳ねぇよな？」


『アンタよくそこまで嫌ってる奴の名前覚えられんね、私だったら耳に入ってきただけで警報なるよ？』


「はぁ？！」


『まぁ要するに今アンタのお陰で脳内ハロウィンのスクランブル交差点なんだよ。名前聞くだけで吐き気がする。』


「っ、てめ…」


うわ何こいつの拳くっそ遅い。


『はいそのか弱い拳回収〜。さっき殴ったあの程度で黙ると思った？』


「っ、この…離せクソ野郎…」


『はい。』


あまりにも必死に手を外そうとするから、直ぐに離してあげた。


まぁ一松みたいに念力使えるわけでもないこいつは、ただただ群衆に囲まれながら寛大に尻餅を着きましたとさ、めでたしめでたし。


「マジで許さねぇ…」


『何で？離してあげただけじゃん。言うこと聞いてあげたんだから、いいでしょ。』


キッ、と睨んでくるクソ。←


何こいつ乙女？きもい。


『あーあ、学校なんて来るんじゃなかった。』


そうそう、おそ松に文句言わないと。


『おいクソ野…じゃねぇおそ松ー』


「今クソ野郎っつったよなお前」


『何のことっすかね』


「で、どした？」


『学校面倒だからやっぱ休む』


「ちょ、ちょっと紅華さん…逃げるんですか？」


『何言ってるんですか浅倉さーん？そうやって挑発すれば私が乗ってまた学校(クズの集団に)来ると思ってんじゃねぇぞks』


「っ、そんなこと…」


『私が来ればまた自分がチヤホヤされるとか思ってんだろ。悪いなぁ、期待裏切って。』


「…」


え、なになに、図星？


『って訳で、やっぱ来るの辞める。』


「いや…」


「A…」


「「「「「目が怖ぇよ！！！」」」」」


おそ松以外の5人が叫びだした。


…うるせぇ。

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