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番外編【3】#22 ページ34

エルヴィンside


私はマリアと別れたあと、すぐにマリー・ジョンのところへ行き、急ぎ一緒に調査兵団本部へ向かった。


マリアから憲兵団本部で聞いたことをマリーに伝えると、驚くべき事実を聞かされたからだ。


調査兵団にきている駐屯兵リコが、名前を守るためにマリーより送り込まれたということだ。


私としたことが迂闊だった。リコを人さらいと繋がっていると疑っていたなんて。


調査兵団本部につくと、リヴァイがリコを殺気に満ちて取り押さえているところで、間一髪で止められた。


もう少しで罪のないものに怪我をさせてしまうところだった。


私がリヴァイとハンジにリコの説明をすると二人とも驚いていたが、納得してくれたようだ。


*:._.:*〜*:._.:*〜*:._.:*〜*:._.:*〜*:._.:


「まさか、靴屋の彼女が目撃者になるとはね。」


リコを含め三人を部屋に帰し、私と団長室で二人きりになったマリー・ジョンがボソッと呟いた。


「せっかく来てくれたんだ、何か飲むか?いい酒があるんだ。」


「あぁ、頂こう。」


私が聞くと、マリーは笑顔で答えた。


「彼女はどうだ?いい腕だろ?」


マリーが笑いながら言った。マリアを紹介してくれたのはマリーだ。


「あぁ。君にはお礼を言わなくちゃな。」


「いい感じなのか?」


そんなことを聞くマリーは本当にいい意味で遠慮知らずだ。


「お前の想像に任せるよ。」


そう言うとマリーは嬉しそうに笑った。


2人で酒の入ったコップを手に持ち、「リヴァイとエルヴィンの恋に幸多からんことを。」とマリーが言うと、私達は美味い酒を2人で交わした。


マリアと出会ったことでこんなにも人生が変わるとは思いもしなかった。


そして同時にこれから大きな試練が待っていると、私はこの時、知る由もなかったのだ。

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作者名:ナツメグ | 作成日時:2017年5月22日 21時

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