120. ページ21
和也 「…負けんなよ」
ニノの言葉に立ち止まる
ふり返ると、ニノもこっちを見ている
和也 「俺んとこ離れて大野先生のこと行ったんだから…なにがなんでも幸せになれよ。周りなんか見んな。突っ走れ」
それだけ言うとまた背を向けて歩きだしたニノ。
…突っ走れって、どう突っ走ればいいのよ
こんな状況、どうしようもないじゃん
それから4年------
私は、教員の道を目指そうと思ったけど
カウンセラーとして学校で働いている人を実習で見て
自分もこんな風に人と関わりたいなって思ったから
就職せず大学院に通っている
20歳の大学2年の秋
最後に会ったあの日以降
智くんとは会っていない
もちろんニノとも
ニノは風の噂でシステムエンジニアとして就職して働いてるって聞いた
私は相変わらず松本さんの店で働きながら勉強に明け暮れている
前に、ニノと別れてがむしゃらにバイトと勉強…ってしてた時
倒れたみたいな失敗は、みんなに心配かけるしできなかったけど
何かしてないと、おかしくなりそうで
とにかく飲み会に勉強に実習にバイと…
毎日びっしり予定を入れた
そんな私を叔母と松本さん、それからたまに来る相葉さんは心配してたけど
3年前の夏にライフセーバーの仕事がらみで相葉さんが智くんに連絡しようとしたけど
繋がらなくて…音信不通みたいな感じみたいで
そっから多分なんとなく私たちが、会ってないのも察したみたいで
特に触れてくることもなくなった
…ただ、松本さんだけは何かを知ってるみたいで時々声掛けてくれてた
さすが元探偵ってところなのか、何か智くんについて知ってそうだったけど
私も何も聞かなかった
だって、聞いたところで何もできないのもわかってるから
自分の無力さを感じて、ただただ自分の存在の小ささを実感させられるだけだから
「待ってて」って智くんの言葉
信じるとかそれ以前の問題で
…戦意喪失ってゆーのかな
何年も智くんの顔を見なくなって、
あの日々は夢だったのかなって
そう思う日も増えて。
日常も平凡なものに戻って。
智くん。ううん。
大野先生に恋する前の
平凡な人生に戻ったような
そんな気さえしていた
「ありがとうございましたー！」
今日もバータイムのバイトを終える
潤 「Aちゃん、もうあがっていいよ。もうすぐ試験でしょ？」
A 「ありがとうございます！」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 26人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のん(プロフ) - けいこさん» コメントありがとうございます！のんびり更新ですが期待にそえるように頑張ります!!ぜひぜひお楽しみに...(´ｰ｀) (2019年11月20日 21時) (
レス) id: 205ea647f6 (このIDを非表示/違反報告)
けいこ(プロフ) - やだー幸せそうな2人が！続きが楽しみのようなこわいような‥でもワクワクです (2019年11月20日 19時) (レス) id: e17129d56c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のん | 作成日時：2019年9月26日 13時
