おかあさんではありません！2【浦.島.坂.田.船】

違和感の正体 ページ8

urata side

「...どーゆーこと？」

いまいち分かっていないのかキョトンとする志麻。

「だから、Aがいる時しか来てへんねん！出待ち！」
「と、言うことは？」
「あれ、Aちゃんをつけてたんか！」

行き着いた答えに血の気が引くのが分かった。
きっとあいつはこの状況に気付いてない。
俺らと一緒の時しか警戒してなかった。
だから、危ないのは...、

「うらさん！」
「センラ、会社に連絡してAがどこに行ったか確認して。志麻はすぐにタクシー呼んでくれ」
「「分かった」」

幸いタクシーはすぐに来た。
慌てて乗り込み行き先を告げる。

「会社の人にも事情伝えたけど、ここから今いちばん近い場所にいるのは俺らやって」
「じゃあ行くしかないやんけ。.....あーもう！あいつスマホ電源切っとるし！」
「志麻落ち着け！...てか坂田お前よく気付いたな」

そういうのには鈍感そうだと勝手に思っていた。
けれど最初に気付いたのは坂田だけだった。

「だって、アイツ男やったやん！」

俺達のファンは主に女の子だ。
最近は男性のファンも増えてきていたけど、出待ちをするほどの人はまだいなかった。
「出待ち」という言葉だけで勝手に俺達のファンだと決め付けていたけれど...

「なんでAの出待ちなんかしてたんだ？」




(何か、隠してる？)

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