-2- youside ページ2
『ビックリした…、、どうしたの？』
EH「メイク、何で変えた？前のが似合ってたのに」
『…わかってるくせに意地悪すぎ』
ドンへが可愛いって言ってくれたメイク。
似合ってるよって、そう言ってもらえるのが嬉しくて、デートじゃないときでもずっとそのメイクだった。
けど今はもうそれにこだわる必要もない。
オレンジのシャドウはあれから一回も使わずメイクボックスの中。
雰囲気を変えて、ブラウンのシャドウにしてチークも変えた。
そんなメイクの違いもヒョクは気付いてたんだ。
EH「前のに戻してよ〜」
『やだ。しばらくこのままでいいの』
EH「似合ってないよー」
『うるさいなぁもう。良いでしょー私の勝手なんだから』
EH「なぁA。お前さ、ドンへともそんな会話してた？」
『……何急に』
ヒョクは鏡を見ながら自分の髪をちょいちょいといじってる。
そして鏡越しに目が合うと、くしゃくしゃっと私の髪の毛を荒らしてきた。
EH「俺とドンへでだいぶ違うだろ」
『意味わかんない、何？もーやめてよ；』
そしてまたヒョクは私をじっと見つめる。
ドキ…、なんてことはなくて、私は真顔で見つめ返す。
顔文字で例えるならまさに(･_･)と(･_･)。
口を開いたヒョクは、鏡に映る私に話しかけた。
EH「ドンへがどうやって前の自分に戻るのかはわかんないけど、俺が思うに、Aも変わる必要があると思う」
『私…？なんで私？』
EH「んー………内緒」
『何それ、言ってよ』
EH「まだドンへのこと好きか？」
『……それは…、……』
EH「好きじゃない？だったら知る必要ないな」
ふっと鏡から消えたヒョク。
振り返るとリビングのソファに座ってリモコン片手にテレビを見始めた。
手ぐしで髪を整え、向かいに座ってヒョクを見ても、ヒョクはテレビに釘付け。
それ以上、何も言ってはくれなかった。
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作者名：のぞみ | 作成日時：2019年10月27日 23時
