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人差し指、中指、薬指が立てられる。
「三つ、私が探偵社に入ることで、ヨコハマの、ないしは世界のパワーバランスが崩れかねません。
一応私の身の保証は特務課がしてくれていますが、最初に与えられた役目以外で干渉してこないという誓いを立てています。
だからこそ、今でもヨコハマは、三刻構想によって守られている。
昼の特務課と軍警、夜のポートマフィア。そして夕刻の武装探偵社。
その均衡は、決して崩してはなりません。
私が、この世界の理を変えてしまえるほどの力を持っているという自覚はあります。
そんな人間が、保護とはいえ、武装探偵社に入れば、特務課も、ポートマフィアも黙ってはいないでしょう。
それに、ヨコハマ内部でそれが終わるとも考えにくいです。
私の存在はごく一部の者にしか知られていません。
ですが、何処ぞから私の存在の話を聞きつけ、それが、武装探偵社に所属しているとわかれば、あの手、この手で私を奪いにかかる。
制約さえ守れば、言葉一つでどんなことでも成し得る能力。欲しがらないわけがないでしょう。
そうなれば、きっと、世界を巻き込んでの戦争も起こりかねません。
そんなこと、私は望みません。
そして何より、私が原因で皆さんが酷い目に合うなど耐えられません。
私は、皆さんが大好きですから」
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作者名:あき | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fallHP/
作成日時:2020年11月30日 15時