彼女は俺の筋肉以外の秘密を知っている３ (ページ26)

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ガチデート３ページ26

「いや、ちょっと待って。」

俺が慌てて彼女の手を掴んだ。

「似合ってる。
かわいいから、そのままでいなよ。いつものも、Aちゃんらしくて、俺は好きだけど。」

「似合ってません。
お世辞は好きではありません。」

「お世辞じゃないよ。本心。」

「でも…與那城先輩は、先程から目も合わせてくれません。」

「それは…」

俺は投げた傘を拾って
彼女をいれた。

「…目のやり場に困ってるというか…

かわいすぎてちょっとビックリしてる。」

彼女が潤んだ瞳で俺を見つめて、徐々に頬を紅潮させる。

でもそんな俺は彼女よりも顔を赤くしてると思う。

「ちょっとていうか、かなりね。」

「すみません。」

「何で謝るの？」

俺は彼女の手をとった。

「時間なくなっちゃうから、行こっか。」

「はい。」
　

「今日一日、手、離さないでね。」

「はい…？」

「男よけね。」

彼女は目をパチパチさせて
黙って俺の傘に入って着いてきた。