交友関係 ページ22
俺は衝撃的な光景を目の当たりにした。
何で彼女と織田先輩が一緒に仲良さげにごはん食べてるの…？
授業が終わって、彼女にLINEをしたら、
Aちゃん今食堂にいます。
と返ってきて、来てみたら、この絵。
すると、織田先輩が俺に気づいた。
「あ、おーい！
純粋ボーイ！」
何で俺の周りには純喜といい織田先輩と言い声の大きい人が多いんだろう。
食堂にいる学生の９．５割が俺の方を振り向いて、如何にも純粋そうにない俺が歩いてきたからか、驚いているようだった。
ただの自意識過剰であって欲しい。
「織田先輩。声大きすぎです。
静かにしてください。」
俺はシーと人差し指をたてて、織田先輩を鎮めた。
「ごめーん。いつもの癖で。」
織田先輩がてへっと舌を出した。
「ていうか、ちょっと待ってくださいよ。何で、織田先輩とAちゃんが一緒にいるんですか？何の接点もないというか、どっちも何も俺に話してくれなかったじゃないですか。」
俺は完全に動揺している。
「何でってねえ。別に聞かれたことなかったし。ねえ？」
織田先輩が彼女に同意を求めた。
彼女は織田先輩を見てにっこり頷いた。
何て可愛い笑顔で返事してるんだろう、この彼女。完全に彼女は織田先輩のことを信頼しきっている。
「私と織田先輩は去年から知り合いです。」
「去年？」
「織田先輩は私が通っていた予備校の受付の方なのです。」
彼女が大切な人を紹介するかのように、説明した。
「まあ私と山本さんが一緒だったのは３月末の１、２週間だけだったけどね。私はその後すぐに韓国に留学しちゃったし。」
「そうだったんですか。」
俺は二人の説明を聞いてようやく納得した。
ひとつ、気づいたことがあった。
「織田先輩て…いつから俺たちの関係知ってましたか？」
「関係って、付き合い始めたのは彼女から聞いたけど、仲が良いのを知ったのは５月の後半ぐらいかしら。」
俺は織田先輩に耳打ちする。
「俺が織田先輩に色々相談してた時は、既にAちゃんと織田先輩は仲良かったって事ですか？」
「そうだよー！」
当たり前のように返事する。
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作者名：ののん
| 作成日時：2020年5月13日 22時
