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教室にはいると、まだ机に項垂れてるジェシーくんがいた。
[…なあ]
「っ、目黒…」
[あんた今日誕生日なんじゃねーの、？]
「なんでそれ…」
[A、あんたのためにバイトしてたんだよ]
「…は、？」
[もうすぐ誕生日なんだってすげぇ嬉しそうにさ]
「っ、」
[なのに泣かせてんじゃねぇよ]
「目黒っ、俺…」
[あいつがどんな思いでバイトしてたかわかんの？]
[あんた喜ばせるために必死で働いたのに]
[傷つけて、泣かせて…]
「俺…めっちゃ勘違いしてた…」
[…]
「目黒とAちゃんが夜一緒に歩いてるの見ちゃってさ…」
「俺、嫌われちゃったかな？って勝手に思い込んで…」
「避けるような態度とって結局傷つけて」
「最低じゃん…、」
[俺と帰ってる時、いっつもジェシーくんの話すんの]
「え、？」
[“今日ジェシーくんの1発芸でお腹壊れるほど笑った！”とか]
[“ジェシーくんかっこいい”とかばっかり]
[俺の気持ちなんて気づいてないし、俺の入る隙もなさそうだよ]
「目黒…」
[あんたらカップル気持ち入れ違いすぎ。ちゃんと伝えなきゃわかんない。2人で話しなよ、]
「っ、ありがとう、！」
[早く行ったげて…]
あー、俺って超良い奴。
急いで鞄を持ってAを追いかけて走るジェシーくんの背中を見つめてそう呟いた。
やっぱあんたらお似合いだよ。
だからさ…絶対幸せになってよ。
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作者名：くるるぎ
| 作成日時：2021年9月14日 22時
