ボート、四人組 一 ページ20
汽車が止まり、人の波に揉まれながら歩いていると、Aはいつのまにかハリー達とはぐれてしまった。だが、Aにとっては都合がよかった。
ハーマイオニーがコンパートメントから去った後の空気感は、言わずもがな最悪だったからだ。
「イッチ年生！ イッチ年生はこっち！」
向こうから、大柄な男が一年生達を見て嬉しそうに笑いかけた。
＊
ハグリッドの先導で一年生達は狭くて真っ暗な道を歩いていく。角を曲がって湖の辺りに出ると、あちこちから小さな歓声が聞こえて来た。
Aも、息を呑んで夜の風景に囲まれたホグワーツを眺めていた。
マホウトコロも十分幻想的だったが、やはり見慣れた日本の城よりも海外の見慣れない城の方が物珍しく、夜景も相まってとても綺麗に見えたのだ。
四人ずつボートに乗れ、と言うハグリッドの指示通りに周りは船に乗り込んでいく。Aはハーマイオニーと乗ろうかと考えたが、彼女はすでにハリー達と四人でボートに乗り込んだようだ。
「Aじゃないか。ポッターとウィーズリーはどうしたんだ？」
『さてどうしようか』と悩んでいるところにドラコが声をかけて来た。
そちらに目を向けると、ボートのそばに立っているドラコが目に入った。ちょうど図体のでかいクラッブとゴイルが乗り込んだ直後のようで、ボートはすごい勢いで揺れていた。
「ポッター君とウィーズリー君は……もう四人組を組んだみたい」
Aはハリー達を盗み見ながら答えた。
「君はどうするんだ？ まだ乗り込むボートを決めていないのなら一緒に乗ればいい。ちょうど一人分空いているんだ」
「それじゃあ、お言葉に甘えさせて貰おうかな」
Aの言葉に短く返事を返すと、ドラコは未だに少し揺れているボートに手を置いてなんとか揺れを抑えてからボートに乗り込んだ。
Aも後に続いて乗り込もうとすると、ドラコから手が差し伸べられた。
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息抜き(プロフ) - 真昼さん» コメント有難う御座います！ 良いですよねぇ、ハリポタとチェンソーマン。 (2023年1月12日 22時) (
レス) id: aff75be4a1 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 好きな物語がクロスオーバーされていて、嬉しかったです！ (2023年1月12日 17時) (レス) id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：息抜き | 作成日時：2022年12月17日 17時
