027 ページ30
南Aが、男子バスケ部にマネージャーとして入部した。
其の噂は、瞬く間に生徒達に広がった。
驚く者、疑う者、馬鹿にする者、恨む者、妬む者。
其のどれかに皆当てはまった。
佐々谷雅とて例外では無い。
南Aのルームメイトとして共に過ごし始めて早一ヶ月。
伊達に同じ部屋では無く、朝、夜、と私達は毎日顔を合わせている。
正直に言うと、第一印象は普通だった。
顔立ちがやや幼く綺麗と言うよりは可愛いかな、くらい。
性格は割とおっとりとしていると言うか、ぼんやりと言うか。
其のくせ変に私の心を読んでくる。
自らの主張をはっきりと伝えたり、気付かぬ内に主導権を握られていたり。
其の為何時の間にか彼女は凄い、と評価を変えていた。
今回のマネージャーの件も然り。
洛山高校男子バスケ部は、知っての通り『開闢の帝王』と呼ばれる全国覇者だ。
其処にマネージャー希望が殺到するのは至極当然であった。
だが然し、女子生徒が其の権限を獲得したのは過去に数名ばかりしか居ない。其れもそうだ。殆どが、男や名声目当てだったのだから。
知っている限り、私が中学一・二年生の時に一人だけ存在した。
彼女は医療に秀でており、怪我の多いバスケ部で大変需要が高かった。一家が医者、と言う立場でバスケ部のみならず他の部活でも活躍して居たらしい。
其の時の事を詳しく知らないが、初めは問題が多々起きていたらしい。
今回と同じく、イレギュラーな事態であるからだ。
Aは、自分が噂の中心で有る事に気付いて居るのだろうか。
初めて会った時から帰りが遅かったが、マネージャーに成ってから更に門限ギリギリな事が多い気がする。
彼女が何をして居るのか、私は全く知らなかった。何時も微笑んでお疲れと言うだけのルームメイトを、不思議共思わなかった。
悶々と一人考えても仕方が無いので、決意して聞き出す事にする。一歩、踏み込んで。
Aに然りげ無く問うた所、あっさりと教えてくれた。
______自分は、選手達のメンタルトレーニングをして居るのだと。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
230人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nome(プロフ) - 律。さん» コメントありがとうございました!赤司君と絡むのが遅くてすみませんm(_ _)m頑張ります。 (2015年6月16日 20時) (レス) id: 6a7654f1e9 (このIDを非表示/違反報告)
律。 - はじめまして。赤司君とこれからどう関わっていくのか楽しみです。更新無理せず頑張ってください!! (2015年6月14日 17時) (レス) id: f3d528ae0e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:nome | 作成日時:2015年3月31日 20時