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百五十六匹目 ページ10

――――――――――――――

「よう、どこ行くんだ?

秀次」

「……迅……さん。

オレがどこに行こうとあんたには関係ない」

「メガネくんを尾行(つけ)るんだろ?」



両手をポケットに突っ込んだ男が、マフラーを撒いた男に声をかける。

マフラーを撒いた男は嫌そうな顔でそう言った。



「やめとけやめとけ。

つまんないことになるぞ。


おれのサイドエフェクトがそう言ってる」



ポケットから片手を出し、左右に振った。

やめておけ、と。



「あんたはこの前も邪魔してくれたな。

なるほど。

三雲と共犯(グル)ってわけか」



マフラーを撒いた男が嫌そうに、目を細めてそう言った。



「違うよ。

メガネくんを庇ってるわけじゃない」



再びポケットに手を突っ込んだ男の顔は、目は。

酷く真剣で。

ほんの少し口角を上げて次の言葉を紡いだ。



「おれはただ単に、おまえらを心配してるのさ」


__________



「――か。

おい、風花?」

「……なんだ、迅」



迅の呼びかけで一気に現実へと引き戻された。

――――今のは、三輪秀次の思い出した(みた)過去か。



「なんだ、じゃなくて自己紹介」

「……必要あるか?」

「にしても、なんで迅さんが……」



眼鏡を掛けた子が不思議そうな顔で言葉を紡いだ。





「ビルの屋上でレプリカ先生とばったり会っちゃってさ。

せっかくだから来てみた。


おっなんかかわいい子がいるな。

はじめまして」

「ナンパしてんじゃねぇよ、迅」

「いたたたた」



俺もかまってくれなきゃヤだぞ〜

と言わんばかりに迅の耳を引っ張ると痛がりながらも俺の首根っこを掴み、胸の前に俺を抱いた。



「まぁったくお前はー」

「甘えたい盛りなんです〜」

「はいはい」



頭を撫でられ、心地が良いと目を細める。

このままこの体温に身を任せてしまおうかと思ったが、新たな声に意識を引き戻された。



「おー、風花もいたのか」

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作品ジャンル:アニメ
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アキ - 続きが気になって次々読んでしまいます!これからも頑張ってください! (2019年3月25日 8時) (レス) id: 524ee6d04b (このIDを非表示/違反報告)
野良(プロフ) - ミリアさん» お返事の方遅くなりすみません。時間と気力があり次第、リクエストの作品を作らせていただきます! もっとも、いつになるかはわかりませんが。コメント有難うございます! また気の向いたときにでも立ち寄ってください! (2017年9月15日 8時) (レス) id: 93a3181461 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で面白かったですもし今後他の作品を作る予定があったらワールドトリガーの世界にトリップか転生したKかハイキューか黒バスか銀魂の銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけて更新頑張って下さい (2017年9月7日 18時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
ちょっとね、隠れたいのよ(プロフ) - 波瑠音さん» コメントありがとうございます! 物凄くのんびり気の向いたときの更新なのでふと思い出したときにでもまた来てみて下さい! (2017年6月27日 17時) (レス) id: 6af8be8c4a (このIDを非表示/違反報告)
波瑠音(プロフ) - とても面白いです!これからも続きを読みたいと思ってます! (2017年6月27日 16時) (レス) id: 6a4ce7bd71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょっと隠れます | 作成日時:2017年5月23日 2時

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