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静奈「…やだ、ぴったり」
功一「そりゃあそうだよ。シーのサイズに合わせてあるからな」
そういいながらお財布から一枚…お札を取り出すおにぃ。
功一「お疲れ」
『こんなにもらっていいのかい?』
泰輔「え、1000円で?」
…泰にぃの貯金額じゃん…。
『ありがとアクセル。やっぱあんた最高だよ』
「…む」
ぎゅっとおにぃの背中につかまる。
功一「いっていいよ」
おにぃがそういうと…女の人は湖へ飛び込んだ。
「「「えぇぇぇぇ!?」」」
功一「これを戸上行成に一千万で売りつける」
泰輔「1000円で買ったのを一千万って…あんた鬼だな」
功一「それを高峰佐緒里にプレゼントさせる。つまりいずれはシーのものになるってことだ」
静奈「あ、ありがと…」
「…あの人…人魚…?」
功一「あ、いくぞ」
私たちが混乱してる中…おにぃ1人が冷静だった。
功一「Aさーん…いつまで背中にくっついてるの笑」
「へ?…あぁ…つい」
おにぃの背中を掴んだままだった私。
功一「何?寒い?」
「ううん!そうじゃないけど…」
じーっとおにぃを見つめると…おにぃは「ん?」と優しい表情。
「…あの人のこと…おにぃは好きなの?」
功一「はぁ!?」
「おにぃも嫌々いいながら仲良さそうじゃん。合言葉つくったりして」
功一「仲間外れかと思った?」
「そんなんじゃないよ!ただ…」
ぎゅうっとおにぃの服の裾を握っていた右手に力がこもる。
功一「…ただ?」
「…ううん、なんでもない」
顔を振って歩き出そうとすると…ぐいっと右手が引っ張られた。
「わっ…」
ﾎﾟｽﾝっと…背中からおにぃの胸に収まる。
「…おにぃ?」
功一「ただ…どうしたの?」
最近…おにぃはこの表情が多い。
ゆらゆらと見つめる視線は熱を持っていて…でも…そのもっと奥は…深く黒く…希望がないような瞳で…
「、…ただ…ヤキ…モチ妬いただけだよ」
恥ずかしくなり下を見つめながらつぶやく。
功一「…ほんと兄離れしないなぁ〜」
しーんと…一瞬静かになった時おにぃは呆れたようにそういった。
「うぅ…自分でも少し恥ずかしいよ」
功一「…おにぃもAが好きだよ」
私の目を見て…優しく笑う。
「…あ、ありがと…?」
功一「ｸｽｸｽ…んじゃ、帰るか!」
「…うん!」
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作者名：ぽかぽか笑顔
| 作成日時：2017年12月11日 22時
