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『えー、コンビニ強盗が立てこもり始めてから6時間が経過しております。
警察は犯人の説得を試みていますが、未だに応じる気はないようです』

「朝から物騒なニュースですねえ」
「あら、立てこもり? 怖いわねえ」

午前八時。
歌苗が登校した後、リストとシューベルトはのんびりと朝のニュースを見ていた。
生中継で送られ続けるそれは2時間前の様子とほぼ変わらない。
深夜からかなりの時間、立てこもったままらしい。

そんなニュースを見ながら、リストは優雅に紅茶を啜る。
シューベルトも朝食のクリームパンに手を伸ばした。


「……あ、ああ、そんなあああ……」

「あらどうしたのチョッちゃん。そんなに震えて」


ソファの横の段ボールに入り、パッドを開いていたショパンは突然震え出す。
リストが尋ねると、ショパンは慌てた様子でとあるネットのページを開いた。

映し出されたのは一枚の写真。
おそらくニュースの映像の一部なのだが、そこに……。


「……まあなんてこと!! これよっちゃんとベトじゃない!!」
「えええええ!? べ、ベートーヴェン先輩!? ヨハネス殿まで!?」
「……こ、ここ、多分、ブラームスの、バイト先……」

「ちょっと! さっき何時から立てこもってるって言ってた!?」
「えっと……深夜の二時ですから……ちょうどヨハネス殿の勤務時間とまるかぶりです!!」
「じゃあ今人質に取られてるのって……」

「どうりで朝先輩を見かけなかったはずだあ!! 生きていて下さいベートーヴェンせんぱぁぁああああい!!」
「ちょっとシュー!? しょうがないわね、行くわよチョッちゃん!」
「ぼ、僕も……?」


血相を変えて飛び出すシューベルトを追いかけ、リストもショパンを引き摺りながら外へ飛び出した。


「……あれ、ハッシーみんなどこ行ったの?」


……一人、モツを置き去りにして。



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作品ジャンル:アニメ
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作者名:甘味ちょこ | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年4月9日 17時

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