ダイヤモンド・プリンセス ページ15
コツリコツリとヒールの音が鳴り響く。
そして、眩しいくらいの照明がただ一点を照らした。
彼女の登場に、会場はざわめく。
「――ッ、遅く、なりました」
ゆっくりと、震える声で紡ぎ出された言葉。
観客たちは、息を飲んだ。
・
身体が震える。
スポットライトに照らし出される身体。
話すことがまとまらないまま、ステージに出て発した言葉は案の定震えていた。
頭が真っ白になる。
お客さんの顔を見れば見るほど、今何を言うべきなのかわからなくなる。
俯いて、唇をかみしめれば――・・
「がんばれー！！」
「Aちゃーん！！」
「待ってたよー！！！」
あたたかな声援。
飛ばされた声援に、顔を上げればより一層その声は大きくなる。
グッと拳を握りしめ、言葉を放つ。
「・・私はずっと、事務所の言う通りの自分を皆さんに見せてきました。だけど、私も本当の自分を皆さんに見てもらいたい。本当の私を好きになってもらいたい。
笑わないアイドルなんかじゃない、いつの間にか笑えないアイドルになってたんです」
だけど、私の笑顔はちゃんと大切な人たちが取り戻してくれた。
その笑顔で、今度はみんなを笑顔にできるアイドルになりたい。
「もう一度歌いたい。たくさん失敗しちゃったし、今の私を受け入れてもらえないかもしれないけれど、だけど、今度はみんなとキラキラした世界が見られるように・・だから――
―――――もう一度ステージに立たせてくださいッ！！」
頭を下げた私は、客席の様子など怖くてうかがえない。
会場一帯は静まり返っていたが、やがて
「Ｌ・О・Ｖ・Ｅ A！Ｌ・О・Ｖ・Ｅ A！」
上がり始めた声は、徐々に会場を包み込む。
それと同時に流れ始めたイントロ。
"ダイヤモンド・プリンセス"
掠れる声で歌い始めれば、ペンライトはぽつりぽつりと灯り始め
"沢山失敗して、たくさん迷惑をかけて逃げ出したくもなった
だけど、もう一度歌いたい 私の気持ちを届けたい
大切な人たちが取り戻してくれた、この笑顔で
ただの石を磨いたのは 貴方 私をダイヤモンドにしたのは 貴方
だから私は貴方のダイヤモンド・プリンセスに――・・"
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神阿(プロフ) - まどかさん» キュンキュンしていただけましたか・・！！よかったです！！応援ありがとうございます！がんばります！ (2016年4月17日 16時) (
レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
まどか(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後きゅんきゅんしました( 笑 )これからも頑張ってください( o≧д≦) (2016年4月16日 23時) (レス) id: 14b55f647b (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 美輝姫さん» 最後までお付き合いいただきありがとうございました！がんばります！！ (2016年4月16日 21時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
美輝姫(プロフ) - 完結おめでとうございます！これからも占ツク頑張ってください！応援してます！ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 387d6ce0ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神阿 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時：2016年4月11日 21時
