今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:13,988 hit
小｜中｜大
新商品のアイス ページ5
.
N side.
「にの〜俺腹減った。あれ食べたい」
「あれってなによ、アイス？
正解？……ふふ、じゃあコンビニ行こ」
ひとりで笑わないでと翔ちゃんに怒られた。
その拗ねた横顔を見て、また笑いそうになるのを一応堪える。
翔ちゃんは食べることが大好きで。
俺もまあ食べ物は好きだけど
それよりも翔ちゃんが美味しそうに食べる姿を見てる方が好き。
「翔ちゃん決めた？……まだですか、」
俺は安物が好きだからいつも決まったものしか買わないけど
翔ちゃんはいつ来ても本当に悩む悩む。
真剣にアイスと向き合ってる翔ちゃんがおかしくて堪らない。
「ごめんお待たせ。
にの、これ二人で食べよ。どっちか選べなくてさぁ」
ようやく決まったらしく
小走りで戻ってきた翔ちゃんの手には二つのアイス。
そのうち一つは、どうやら俺と一緒に食べるつもりらしい。
新商品！と書かれた賑やかなパッケージのやつ。
俺はそういうのに惹かれるタイプの人間じゃないけど
翔ちゃんは結構単純だ。
「翔ちゃんそんなに食べれんの？それ増量中って書いてるよ？」
「余ったらこれもにのにあげるから大丈夫。」
「…その分払いませんよ？」
「別にいいよ？俺はにのと違ってケチじゃないし」
間延びした挨拶の店員が
俺らのやり取りをいかにも退屈そうに見てくる。
ごめんなさいね、俺の翔ちゃんかわいいでしょう。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 161人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kako | 作成日時：2020年5月24日 20時
