54. ページ4
side K.N.
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もう一度寝ようにも汗がすごくて気持ち悪くて。
とりあえず着替えようかと思ったんだけど、立ち上がろうとしたら立ちくらみがして…
後ろに倒れてベッドがあったからよかったものの、危うく前にバタンといくところだった。
うーー…目が回る。
でも、着替えなきゃ寝れないし…
仕方がないから、床を這いながらなんとかクローゼットへ。
いつもの倍以上の時間をかけてなんとか新しいスウェットに着替えた。
ああ、すぐそこだけど戻るのも辛い…
一瞬、目を瞑りかけてハッとした。
こんなとこで寝たら明日が辛くなる、ベッドまで頑張ろう。
で、ウトウトしてその度にハッとして。
そんな事を繰り返しながらベッドにたどり着き、なだれ込む。
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その後すぐ眠りにつけたんだけど、朝起きて酷くなってる気しかしなかった。
汗をかいてるのに、寒気がすごい。
目眩は夜中よりマシみたいだけど、フラフラするのには変わりない。
いつも通りあと十分程で迎えが来る。
とりあえず着替えて。
あ…そういえば、もし次の治療までに熱が出たらって事で解熱剤と抗菌剤もらってたんだ。
でも朝メシは無理っぽいなって…
ゼリー飲料だけでもと思って、少し胃に入れる。
すぐ薬を飲んで、外に出る。
「おはよ」
「おはようございます…熱でも出ましたか」
「…うん、測ってないけど、ありそう」
「どうしましょう…」
「大丈夫だって、やれるよ」
「そうは言っても…」
「今日雑誌だけでしょ？なら大丈夫だから。薬も飲んだし。信じて」
いつになく真剣にお願いする俺に観念したのか。
「分かりました、随時状況をお伺いするかと思いますが何でも言ってくださいね」
「ありがと、助かる」
.
で、前室まで来たのはいいんだけど…
大野さんに挨拶してソファに横になってからの記憶がない。
暑い… 熱い？ いや、寒い……
苦しくて、唸ってたみたい。
耳元で俺を呼ぶ声がして、目が覚めた。
「あ…寝てた？ごめん」
「魘されてたから、起こしちゃった。それより熱出してるでしょ」
「そんな事…「なくないでしょ？どうなの？」
そんな事ないって言おうとしたけど、やっぱりもう嘘は通じないなぁ…って観念した。
「多分……ごめん…」
「謝んなくていいよ。辛いよね、タオル冷やして来るから待ってて」
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作者名：美菜子 | 作成日時：2018年6月29日 23時
