63. ページ13
side M.A.
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『おはよう。今から撮影に行くんだけどニノは元気そうです。終わったらまた連絡するね！』
メールを打って少ししてから呼ばれて撮影に入った。
撮影は順調に進んで、休憩がてら撮ってもらった写真をチェックする。
チェックするって言ってもいつもニノは確認しないでゲームしてるから、いまイスに座りに行ったけどいつもの事として気に留めてなかった。
でも…ゲームもしないでため息ついてるし。
元気そうには見えたけど病み上がりだしね…辛くても言い出せないよね、ニノなら。
だけど、熱がある事はリーダーしか知らないって思ってるはずだから…敢えてどこか痛いのかと聞いてみた。
予想通り、熱があるとは言わなかった。
まあ、本当に熱があるかどうかは俺も見た目だけじゃ判断できないから。
だけど、腰が痛いっていうのは本当みたいだし。
相変わらず天邪鬼なニノだけど、辛いと自分から言ってくれたのは少し嬉しかった。
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撮影が終わってから、前室に荷物を取りに行っていつものようにすぐ帰るのかと思ったらトイレに行ってくるって。
今日は俺もこの後オフだからニノ付きのマネージャーに一緒に送ってもらう約束をしてた。
俺は先に車の方に行ってるよって言って別れて、ちょっと話を訊きたかったから小走りで車に向かった。
「ごめんね、よろしくお願いします」
「はい、大丈夫ですよ」
「あのさ…」
「はい？」
訊くべきかどうか迷ったけど…
「ニノってさ、まだ病院通ってたりする…？」
「……そうですね、通院してらっしゃいます」
一瞬黙ったマネージャーだったけど、直ぐに口を開いてくれた。
「だよね…」
俺だって、一応調べたりはしたんだよ？
だから、通院は必要だって事も知ってた。
「ニノさ、俺らに隠そうとしてるけど…やっぱり何かあってからじゃ遅いじゃん？だから本当は話してほしいんだけどね…」
「二宮さんなりにメンバーの皆さんに迷惑も心配もかけたくないっていう思いがあるんだと思います。けど…」
そこまで会話してからニノの姿が見えたから一旦ここで終わり。
「ニノ先送ってくよね？また後で話そう」
そうしてニノが乗ってきて、僅か二、三分で眠ってしまった。
やっぱ疲れてんだな…
俺もスマホを出してメッセージの確認なんかをしてたら、あっという間にニノの家の前。
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作者名：美菜子 | 作成日時：2018年6月29日 23時
