【銀魂】猫かぶり【土方十四郎】

一刀両断 ページ38

思わず聞き返してしまった、何を言い出すんだこの男は。…軽々しく？自宅に？男？




「――そんな人をビッチみたいに！」


「変な解釈すんじゃねェよ！…そうじゃなくてだな、一般常識として彼氏でもねェ男簡単に上げていいものなのかよ」


「つまるところ彼氏になりたいと？」
「願い下げだ!!」




願い下げとはなんだ、失礼な！いや歓迎されたらされたで吐くけど！彼氏のかを発した時点で吐きそうになってはいるんだけど！

ともかく、だ。一般常識として、ってことは私に常識がないとでも言いたいのかムカつく。



言ってしまえばただ単に借りを返してるだけなんだけどもそれを普通に白状するのではつまらないので。



「何言ってるんですかぁ、土方さんは特別なんですよ…？」

「猫かぶるなボケ」



少しふざけて久しぶりに猫をかぶってみれば一刀両断されてしまった。




「クソつまらねえ反応ありがとうございます」


「クソムカつく返答をどうも」




一度バチバチと視線が交わった。いつも思うけど男と見つめ合ってんのにこんな殺伐とした空気になるのはなぜだ。土方十四郎が悪いのか。土方十四郎が悪いんだな！


はぁとため息をつき、そいつから視線を逸らした。仕方ないので真面目に答えてやることにする。




「借り返すって言ったじゃないですか」


「借り返さなくていいとも言ったがな」
「あぁ言えばこう言う!!一度土に還れイケメン！」




それに、だ。こいつは一般常識がどうたらこうたら抜かしてたけども。




「逆に聞きますよ、あんた私を抱きたいんですか」


「あ？」


「だーかーら、ムラムラしてんのかって聞いてんだよイケメンコノヤロウ。なに？部屋入れちゃったやばいもう無理襲いたいとか思ってんの？気持ち悪っ」
「勝手に一人で盛り上がってんじゃねェよ！誰がんなこと思うか!!」


「盛り上がってねえわ！ぶっ飛ばすぞ！……ともかく」




私たちの間に万に一つも間違いが起こると思います？なんて聞いた。ちなみに私はどう頑張っても思えない。――だって土方十四郎だよ。


見るからにイケメンだし会う度喧嘩だし、そりゃこの間好感度が上がらなかったわけではなくもないけれど、それでも土方十四郎だ。…ありえない。




それは土方十四郎も同じなようで。





「起こすわけねェだろーが」


「でしょうね。…で、それならもう土方十四郎をここへ入れない理由がないんですけど」




そいつは納得いかない様子を見せながらも「…まァな」と。

ファイナルアンサー→←マヨネーズ型

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