近づくそれ ページ21
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――――それは、私が鬼兵隊へとやってきて三ヶ月が経過しようかという頃のこと。
・・・最近、鬼兵隊ではいくつか変わったことがあって。
「――オイお前、アレは・・――」
「わかってるよ、だが――」
――――例えば、他の方がいつも慌ただしく動いていたり。
「・・・・ここは今日も慌ただしいな」
「そりゃぁ、準備で忙しいんでしょうな」
――――例えば、そんな鬼兵隊の様子を眺める天人が、船内に多数いたり。
・・私は、詳しいことをよく知らないんだけれど。
―――どうやら、“波乱”は確かに近づいてきているらしいのだ。
(・・・――とは言っても。)
「――っ、ふぅ・・っ」
・・・・・・・やっぱり、私は相変わらず剣の稽古に励むのみの毎日を送っている今日この頃。
・・なんだか周りの変化に自分一人だけ取り残されてしまったような気分で。
(・・・・まぁ、仕方ない。)
私の立ち位置とは、凄く不確かなものだから。・・・――例えば。
・・例えば、鬼兵隊の中には私を未だ只の令嬢だと思っている方もいると聞く。・・・確かに私は少し前までそうだった。鬼兵隊なんて知らなくて無知で、情けないくらいに馬鹿だった。
・・・・・それが、少しは変わったということに気づいてくれている方もいることにはいる。けれど気づいてくれていない方だっているのだ。――ともかく。
・・ともかく、やはり私は異質だというか。
この鬼兵隊という組織の中で、ひとり他と少し違うのは確かだろう。・・・そのためか、今回のことも詳しくは何も知らなくて。
・・・・別に、鬼兵隊に馴染めないことは仕方ない。そもそもがこの組織の人同士は仲間だとかそういう意識が強いわけじゃなくて、ただ全員が同じ人を見つめているというだけなのだし。
・・それよりも、私が気になるのは。
(――信用、されていないのか。)
・・・・・・・・いたって些細な、そんなこと。
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中村@受験終了!(プロフ) - えうさん» ご指摘ありがとうございます!完全に無意識で、冷や汗が流れました(;´д`)きっと知らせて頂けなかったらあのままだったと思います。本当に有難いです。 また何かやらかしてましたら、ご指摘頂けるととてもとても助かります。本当にありがとうございました! (2015年3月15日 10時) (レス) id: 0d3c6b7cce (このIDを非表示/違反報告)
えう(プロフ) - 『彼だからこそ』の回で夢主が高杉に対してご苦労様と言ってますがそれは自分より目下の人間に使う言葉なので不適切では? (2015年3月15日 5時) (レス) id: 18baf1cf97 (このIDを非表示/違反報告)
中村@3/11受験(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!!私には勿体無さすぎるお言葉ばかりで、恐縮しきりです(;・∀・)でも本当に嬉しいです・・! 受験直前につき更新は亀の散歩以下のペースなのですが、出来る限りは頑張らせて頂きますので見捨てないで頂けたら幸いです(*^_^*) (2015年2月28日 10時) (レス) id: 0d3c6b7cce (このIDを非表示/違反報告)
メイビス(プロフ) - このお話、大好きです!!! 本物の小説のような書き方で夢小説ではないみたいです! これからも更新頑張ってください! (2015年2月27日 23時) (レス) id: aec4179d02 (このIDを非表示/違反報告)
ベリープリン(プロフ) - まさに文学って感じの世界観、大好きです!応援してます(。・ω・。) (2015年2月22日 19時) (レス) id: 73a7757a7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中村 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakamura_/
作成日時:2015年2月8日 22時